Why Was I Born? / レッド・ガーランド【夜、コーヒー、音楽】

コーヒーと音楽

夜、コーヒーを飲みながら1曲いかがでしょうか?

※このコーナーではシチュエーションに合った1曲を紹介させていただきます。

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Why Was I Born?(ホワイ・ワズ・アイ・ボーン?) / レッド・ガーランド

1961年レコーディング、1962年リリース、『The Nearness of You』に収録
レッド・ガーランド(p)
ラリー・リドレー(b)
フランク・ガント(ds)


夜、大人のコーヒー・タイム。選曲は、レッド・ガーランドの『Why Was I Born?』。ムーディーなバラードに仕上がっている。私なんて子どもの頃はバラードは退屈に感じて聴けなかったもんな。大人になったもんや。

レッド・ガーランドは音楽家としてのキャリアを始める前にボクサーをやっていたんです。伝説的なボクサーと言われるシュガー・レイ・ロビンソンとも対戦した経験があるそうです。

子どもの頃から音楽はやっていて、その頃はクラリネットとアルト・サックスをやっていました。ピアノは1941年に入隊した陸軍で学んだそうです。1944年に軍を除隊した後に音楽活動を開始して、1955年にはマイルス・デイヴィス・クインテットに参加したことで、注目を集めることとなりました。複雑さを排除した親しみやすい演奏をスタイルとしていて、独特のブロック・コード奏法と右手のシングル・トーンによる歌うようなフレージングで知られています。

ブロック・コード:ピアノ奏法の一種で、メロディをコード(和音)で厚みを持たせながら演奏する技法。レッド・ガーランドは、この奏法を駆使してゴスペル的な響きを生み出すことで知られる。
シングル・トーン:ピアノのメロディを単音で滑らかに奏でるスタイル。ギターや管楽器のような歌心を感じさせる演奏が特徴で、ガーランドの叙情的な表現に欠かせない要素となっている。

さて、『Why Was I Born?』は、1929年に作曲家ジェローム・カーンと作詞家オスカー・ハマースタイン2世によって書かれたスタンダード・ナンバーです。もともとはブロードウェイ・ミュージカル『スウィート・アデライン』のために作られた楽曲で、孤独や人生の意味について問いかけるような切ない歌詞と美しいメロディが特徴です。

レッド・ガーランドはこの曲を1961年に録音したアルバム『The Nearness of You』に収録しています。彼の繊細で情感豊かなピアノ・タッチが素晴らしく、持ち味であるブロック・コード奏法とシングル・トーンの美しい旋律が堪能できると思います。

(P.N. ズワイガニ)

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