昼下がり、コーヒーを飲みながら1曲いかがでしょうか?
※このコーナーではシチュエーションに合った1曲を紹介させていただきます。
You’d Be So Nice to Come Home To(ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ) / アート・ペッパー
1957年レコーディング、同年リリース、『Art Pepper Meets The Rhythm Section』に収録
アート・ペッパー(as)
レッド・ガーランド(p)
ポール・チェンバース(b)
フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)
第1期マイルス・デイヴィス・クインテットのリズム・セクションとウエストコースト・ジャズを代表するアート・ペッパーが出会ったというアルバム『アート・ペッパー・ミーツ・ザ・リズム・セクション』。だいたいこの頃の名盤と言われるアルバムにはポール・チェンバースとフィリー・ジョー・ジョーンズがめっちゃ登場します。体感としては、図書館であらゆる本の貸し出しカードに名前書いてある『耳をすませば』の天沢聖司ぐらいおる。
このアルバムは、アート・ペッパー最盛期のアルバムとして取り上げられます。彼の名盤と言われるアルバムは1950年代に集中しています。というのも彼は破滅型ミュージシャンであったため、ドラッグが原因による中断&カムバックを繰り返していたからです。そのため、1960年代後半から10年ぐらいはリハビリに費やしていたりします。
さて、『アート・ペッパー・ミーツ・ザ・リズム・セクション』の顔となる1曲目に収録されている『You’d Be So Nice to Come Home To』ですが、元は映画の挿入歌。「あなたの元に帰れたら素敵なのに・・・」という感じの、それが現実だったら良いのに、というような含みのある歌詞になっています。ジャズのスタンダードになったきっかけはヘレン・メリルとクリフォード・ブラウンのアルバム『ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン』でフューチャーされたことでしょう。それがリリースされたのが1955年。その約2年後にアート・ペッパーがカバーしていますが、インスト版ではこれが決定版ではないでしょうか。
(P.N. ズワイガニ)
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