デサフィナード / スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト【朝、コーヒー、音楽】

コーヒーと音楽

朝、コーヒーを飲みながら1曲いかがでしょうか?

※このコーナーではシチュエーションに合った1曲を紹介させていただきます。

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Desafinado(デサフィナード) / スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト

1963年レコーディング、1964年リリース、『Getz/Gilberto』に収録
スタン・ゲッツ(ts)
ジョアン・ジルベルト(g,vo)
アントニオ・カルロス・ジョビン(p)
セバスチャン・ネト(b)
ミルトン・バナナ(ds)


ボサ・ノヴァは朝が似合うな〜。リズムが穏やかでリラックスしたムードを感じますよね〜。

ボサ・ノヴァは、1950年代後半にブラジルで誕生した音楽なんです。ポルトガル語で「新しい傾向」や「新しい感覚」を意味していて、サンバとジャズが出会ってできたと言われています。サンバと聞くと、激しそうなイメージを受けますが、ボサ・ノヴァのリズムは、サンバのエネルギッシュなビートとは異なり、より柔らかく、控えめな感じです。ギターのストロークとピアノのリズムが、リラックスしたグルーヴを生み出しているんでしょうね。

アントニオ・カルロス・ジョビンはピアニストで作曲家です。彼の曲をジョアン・ジルベルトが歌ったことで最初にボサ・ノヴァがブラジルでヒットしたんです。そんなボサ・ノヴァのパイオニア2人とゴリッゴリのジャズ・ミュージシャンであるスタン・ゲッツがコラボレートしたのが、今回取り上げた『デサフィナード』を収録した『ゲッツ/ジルベルト』です。このアルバムはグラミー賞を獲得するほど大ヒットしたんです。特にアルバムの1曲目の『イパネマの娘』はシングル・カットされ、シングルでもグラミー賞を受賞しています。

スタン・ゲッツは実はその前にボサ・ノヴァのアルバムを出しているんです。それが、チャーリー・バードとの共同名義で出した『Jazz Samba』です。その時にも『デサフィナード』をやっているんですね。ちなみに『デサフィナード』はアントニオ・カルロス・ジョビン作曲です。

そして、満を持して本家と共演するわけですが、レコーディングの雰囲気は良くなかったそうです。なぜなら、スタン・ゲッツがボサ・ノヴァを理解していないとして、ジョアン・ジルベルトがブチギレていたからです。

ここからは適当にニュアンスで話しますが、レコーディング中にこんなエピソードがあったそうです。

自分の求める音楽がスタン・ゲッツに伝わらず、ブチギレのジョアン・ジルベルト。しかし、英語を話せなかったため、アントニオ・カルロス・ジョビンにスタン・ゲッツへの通訳を頼んだんです。

ジョアン・ジルベルト「ジョビンよ、こいつに”あんたバカあ?”って伝えてくれ」

アントニオ・カルロス・ジョビン「了解。ジョアンはこう言っている。”君とレコーディングできるなんて夢のようだ”ってね。へへ」

スタン・ゲッツ「お、おお・・・?(ジョアンブチギレてますけど?)」

ジョビン、大人やんか。

(P.N. ズワイガニ)

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