夜、コーヒーを飲みながら1曲いかがでしょうか?
※このコーナーではシチュエーションに合った1曲を紹介させていただきます。
Tutu / マイルス・デイヴィス
1986年レコーディング、同年リリース、『Tutu』に収録
マイルス・デイヴィス(tp)
マーカス・ミラー(elb,all other instruments)
ジェイソン・マイルス(syn)
パウリーニョ・ダ・コスタ(per)
ビリー・ハート(ds,bongo)
『Tutu』は、1986年にリリースされたマイルス・デイヴィス後期のアルバム『Tutu』に収録されています。このアルバムは、元々の計画ではシンガー・ソング・ライターのプリンスが共同プロデュースを行う予定だったのですが、最終的にはベーシストのマーカス・ミラーがプロデュースを務めました。シンセサイザーとデジタル楽器のエレクトリック・サウンドが主体となっている作品です。タイトルは、南アフリカの人権活動家でノーベル平和賞受賞者であるデズモンド・ムピロ・ツツ大司教をトリビュートしています。
当時、この作品はジャズの伝統から逸脱した過剰にプログラムされたアルバムとして批判も受けましたが、次第に評価が高まり、彼の再生と革新の象徴として再認識されています。また、『Tutu』は1987年にグラミー賞を受賞し、商業的成功も収めました。
表題曲『Tutu』は主にマーカス・ミラーが作曲・プロデュースを手がけ、ほとんどの楽器をマーカス・ミラーが担当しています。シンセサイザーやドラム・マシンを多用したエレクトリックなサウンドが特徴で、当時のR&Bやファンクの影響を色濃く反映しています。マイルスが独自の路線を追求したこの音楽的アプローチは、マイルスのトランペットの音色と融合して、独特の雰囲気を醸し出していますね。
(P.N. ズワイガニ)
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