夜、コーヒーを飲みながら1曲いかがでしょうか?
※このコーナーではシチュエーションに合った1曲を紹介させていただきます。
Components(コンポーネンツ) / ボビー・ハッチャーソン
1965年レコーディング、1966年リリース、『Components』に収録
ボビー・ハッチャーソン(vib)
フレディ・ハバード(tp)
ジェームズ・スポルディング(as)
ハービー・ハンコック(p)
ロン・カーター(b)
ジョー・チェンバース(ds)
ヴィブラフォン奏者ボビー・ハッチャーソンのリーダー作。ヴィブラフォンとは鉄琴の一種で、ペダルやモーターが付いているのが特徴です。鉄琴は音板の下に共鳴パイプがありますが、ヴィブラフォンは共鳴パイプのすぐ上にファンがいくつも付いた軸が1本通っていて、モーターによって軸を回すとファンが回ってパイプの口が開いたり閉じたりします。ファンの回転スピードは調節することができて、ビブラートを好きに調整できるようになります。これによってヴィブラフォンは独特な音色が発せられます。というまさかの電気仕かけがあるのがヴィブラフォンでございました。
1960年代に頭角を現したミュージシャンは新主流派と呼ばれ、ボビー・ハッチャーソンもその一人。MJQ(モダン・ジャズ・カルテット)のメンバーにミルト・ジャクソンというヴィブラフォン奏者がいます。1950年代のヴィブラフォンといえば、ミルト・ジャクソンということで間違いないと思います。それはもう独壇場です。そんなヴィブラフォン界に1960年代になって新たな風を吹き込んだのが、ボビー・ハッチャーソンというわけです。
アルバムと同タイトル『Components』はボビー・ハッチャーソン作曲です。明確なメロディでありながらも複雑なリズムとハーモニーが絡み合い、まさに電子機器の部品を意味する『コンポーネント』にふさわしい構造となっています。
(P.N. ズワイガニ)
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