夜、コーヒーを飲みながら1曲いかがでしょうか?
※このコーナーではシチュエーションに合った1曲を紹介させていただきます。
Goodbye Pork Pie Hat(グッドバイ・ポーク・パイ・ハット) / チャールズ・ミンガス
1959年レコーディング、同年リリース、『Mingus Ah Um』に収録
チャールズ・ミンガス(b)
ジョン・ハンディ(ts)
ブッカー・アーヴィン(ts)
シャフィ・ハディ(ts)
ホレス・パーラン(p)
ダニー・リッチモンド(ds)
チャールズ・ミンガスの『Goodbye Pork Pie Hat』は、1959年のアルバム『Mingus Ah Um』に収録された楽曲です。この曲は、ミンガスが敬愛していたテナー・サックス奏者レスター・ヤングのエレジー(死を悼むための哀歌)として作曲されました。タイトルの『Pork Pie Hat』は、ヤングが愛用していたその名の通りポーク・パイのような形をした帽子を指しており、彼のトレードマークでした。
この楽曲は、ブルースを基調とした哀愁漂う旋律と複雑なハーモニーが特徴で、ミンガスの作曲家としての才能が発揮されています。ブルース特有の深い感情を宿したメロディ・ラインが、ミンガスのベースとホレス・パーランのピアノによる繊細で流れるような和音に支えられ、曲全体に叙情的な深みを与えています。
『Goodbye Pork Pie Hat』は、その後も多くのアーティストによって演奏され、ジャズ・スタンダードの一つとなりました。例えば、ローランド・カークやジョニ・ミッチェルは歌詞をつけたバージョンを発表していたり、ジェフ・ベックやジョン・マクラフリンといったジャズやフュージョン系のミュージシャンらにもカバーされています。
(P.N. ズワイガニ)
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