労働歌から生まれたジャズの名曲『Work Song』ってどんな曲?

JAZZあれこれ

どうも、ズワイガニです。

『Work Song(ワーク・ソング)』という曲を知っていますか?ジャズに興味がある人なら一度は耳にしたことがあるかもしれません。

ファンキーなリフが印象的なこの曲、名前の通り、“労働歌”がルーツなんです。作ったのは、トランペットとコルネットの名手ナット・アダレイ。1960年に発表されて以来、ジャズ・スタンダードとして多くのミュージシャンにカヴァーされ続けてきました。

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『Work Song』ってどんな曲?

ナット・アダレイはフロリダ出身。少年時代、道路工事などで働く囚人たち、いわゆる“チェーン・ギャング”が仕事中に歌う労働歌をよく耳にしていたそうです。過酷な労働を少しでも和らげるためのリズムと歌。それが彼の心に深く残り、『Work Song』として昇華されました。

ブルース形式で、泥臭さとエネルギーを併せ持つ、どこか土の匂いがするようなサウンド。イントロから炸裂するベースのリフや、重心の低いメロディーは、まさに働く男たちの歌そのものです。

ちなみに、インタビューでナットはこの曲について「ソーシャル・セキュリティ・ソング」だと冗談まじりに語ったことがあります。

どういうことかって?長年にわたり多くのミュージシャンにカヴァーされ、その結果として安定した印税収入をもたらしてくれたということですね(笑)

ボーカル版もあるって知ってた?

『Work Song』には、インストゥルメンタルだけでなく歌詞がついたヴァージョンもあります。作詞は、シンガーであり詩人でもあったオスカー・ブラウン・ジュニア。彼のアルバム『Sin & Soul』に収録されていて、これがまた渋くてかっこいいんです。

歌詞の内容は、刑務所に入った男の視点から語られるもので、ユーモアも交えながら社会への怒りや皮肉を込めたものになっています。歌詞の内容に対して、サウンドはあくまでスウィンギーで、そこがなんかジャズっぽいんですよね〜。

ナット・アダレイのアルバム『Work Song』

『Work Song』が収録されているのは、ナット・アダレイが1960年にリリースした同名アルバムです。

タイトル曲『Work Song』では、ウェス・モンゴメリー(ギター)、ボビー・ティモンズ(ピアノ)、パーシー・ヒース(ベース)、サム・ジョーンズ(チェロ)、ルイス・ヘイズ(ドラムス)といった、当時のジャズ界を代表するミュージシャンが参加しています。

おわりに

ナット・アダレイの『Work Song』は、曲の背景にある労働というテーマも相まって、どこか人間味があり、時代を超えて共感を呼ぶ楽曲となっています。

メロディもキャッチーで聴きやすく、ジャズ初心者にもぜひ聴いてほしい一曲ですし、いろいろなヴァージョンを聴き比べてみるのも面白いですよ!

以上!ズワイガニでした〜!

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