どうも、ズワイガニです。
今回は、ジャズのスタンダード・ナンバー、『バードランドの子守唄』という曲を紹介します。
Lullaby of Birdland(バードランドの子守唄)
この曲は、私がジャズをなんとなく聴き始めた時に買っていたスタンダード曲がたくさん入ったオムニバス・アルバムによく入っていたりしたので、印象に残っています。
当時はジャズの知識なんかもなかったので、よく分からずに聴いていましたが、この曲に関しては『サラ・ヴォーン・ウィズ・クリフォード・ブラウン』に収録されているものを聴いていたように思います。
素人ながらイントロが印象的なのとサラ・ヴォーンの歌い方や曲の感じが刺さったんだと思います(笑)
今聴くとスキャットのところが痺れますね。(今も全くの素人ですがw)
1954年12月に録音されたのですが、この当時のクリフォード・ブラウンはエマーシー・レコード所属の女性ボーカリストのレコーディングにサイドマンとして参加することがよくあったんですね。
その中でも『ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン』は誰もが知っている名盤となっています。
『バードランドの子守唄』ができるまで
この曲は、1952年にジョージ・シアリングという人が書いた曲です。
シアリングは、1919年のイギリス生まれ。盲目のピアニストでした。47年に渡米したのち、49年には自身のクインテットを結成し、ジャズ・ピアニストとして活動した人です。
『バードランドの子守唄』は、ニューヨークのジャズ・クラブ『バードランド』のオーナーだったモーリス・レヴィがシアリングに依頼してできた曲です。
依頼内容は、『バードランド』がスポンサーとなって、ディスク・ジョッキーとなるラジオ番組を始めるので、テーマ・ソングを録音してほしいというもの。
当初は、レヴィ自身の曲を録音するだけの依頼でしたが、シアリングは「レヴィの曲はうまく仕上げられんので、新しく自分で曲書いて録音しても良いかな?」てな感じで提案してきます。
どうせなら自分の曲流してもらおうってことなんで、かなりやり手な感じがしますね(笑)
結局、楽曲の権利を分け合うことで話はまとまり、シアリングが作曲者の権利を、レヴィが出版権を持つことになりました。
結果として、この曲がスタンダード・ナンバーとなって広く愛されているのを見ると、お互いにWIN-WINだったのではないでしょうか。
ちなみに、シアリングは自伝で、この曲は10分以内に作ったと言っています(笑)
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