どうも、ズワイガニです。
「ジャズ=難解」「古臭い音楽」という印象は、もう過去のもの。今のジャズは、ヒップホップやR&B、電子音楽といった現代的なサウンドを取り込みながら、聴く人の心と身体に直に響く音楽へと進化しています。
この記事では、そんな“いま聴くべき現代ジャズ”の名盤を5つ厳選して紹介しています!よろしくどうぞ!

にわかジャズファン。この記事のライター。一歩間違えば怪人になれるビジュアル。
しったかJAZZ博士
しったかジャズファン。このブログの解説役である博士。知ったかのクセに。
【4コマ漫画】新しいジャズ
“新しいジャズ”とは?
ジャズは20世紀初頭、アメリカ南部でアフリカ系アメリカ人の間から生まれた音楽である。その誕生以来、ジャズは約100年にわたり進化を続けてきたわけじゃが・・・。
ディキシーランドからスウィング、ビ・バップ、ハード・バップ、フリー・ジャズ、そして1970年代のフュージョンまで、常にその時代の社会情勢やテクノロジー、カルチャーと呼応しながら、新しいスタイルを生み出してきましたね!
そんなジャズは今、サンプリングやループを取り入れたビート・メイキング、R&Bやヒップホップとの融合、デジタルとアナログの越境。もはや「伝統的な楽器編成」「スウィングのリズム」といった従来の枠に収まらない、ジャンル横断型の表現が当たり前になりつつあるのよ。
そ、そんなことに・・・!?
こうした新世代のジャズは「ネオ・ジャズ」や「フューチャー・ジャズ」などとも呼ばれ、特に欧米や日本の若いリスナーを中心に支持を広げていての、SpotifyやYouTubeでも積極的に聴かれ、クラブ・シーンやプレイリストでも注目されるようになってきたのじゃ。
ほえ〜、ちゃんと今の時代のジャズになっているわけですね!
今回は、そんな“新しいジャズ”を象徴するアルバムを5枚厳選して紹介するぞ。入門編としても、すでにジャズ好きな人のアップデートとしてもおすすめできる現代ジャズの名盤ばかりを選んだので、参考にしてもらえるとこれ幸いじゃあ。
1. ロバート・グラスパー / 『Black Radio III』(2022)
現代ジャズを代表する存在、ロバート・グラスパー。彼のアルバム『Black Radio III』は、ジャズ、R&B、ヒップホップをクロスオーヴァーさせた傑作なのである。Common、HER、Ty Dolla $ignら豪華ゲストを迎え、感情豊かな演奏とソウルフルなヴォーカルが融合しており、とくに「Better Than I Imagined」は、切なさと温かみが同居する至高の1曲なんじゃぞ。
これジャズなの? めちゃくちゃ聴きやすいっすね!
2. マカヤ・マクレイヴン / 『In These Times』(2022)
シカゴを拠点に活動するドラマー兼プロデューサー、マカヤ・マクレイヴン。ジャズにビート・メイキングの感覚を取り入れた“ビート・ジャズ”の旗手なのである。7年かけて制作された『In These Times』は、クラシカルな音色と現代的なリズムが見事に調和した作品なんじゃ。リズムに身体を委ねながら、管楽器やパーカッションが自由に舞うその世界観に、きっと引き込まれるぞい。
気づいたら、リピート再生してる自分がいました。
3. エスペランサ・スポルディング / 『Songwrights Apothecary Lab』(2021)
グラミー受賞歴もある女性ベーシスト兼シンガー、エスペランサ・スポルディング。彼女の音楽は、なんというかジャズという枠に収まらない芸術性を帯びているんじゃな〜。『Songwrights Apothecary Lab』は「音楽療法的アプローチ」で制作された意欲作で、複雑な構成にも関わらず、どこか心地よく、思わず深呼吸したくなるようなサウンドが魅力じゃぞ。
まるで映画のサウンドトラックみたいですね!
4. Kokoroko / 『Could We Be More』(2022)
ロンドン発、アフロビートをルーツに持つ8人組ジャズ・バンド、Kokoroko(ココロコ)。女性中心の編成で、しなやかさと力強さが共存するサウンドが特徴である。『Could We Be More』は、ゆったりとしたグルーヴと洗練されたブラスのアンサンブルが心地よく、まるで旅をしているかのような感覚を味わえる1枚。特に「Ewà Inú」は、聴くだけで空気が澄んでいくような美しさがあるんよなあ。
これ、休日の昼間にコーヒー飲みながら聴きたいやつじゃん。
5. 上原ひろみ / 『SPARK』(2016年)
世界を舞台に活躍する日本人ピアニスト、上原ひろみ。ジャズをベースにしながらも、クラシックやロック、プログレッシブな要素まで取り入れたダイナミックな演奏スタイルで、国内外から高く評価されておる。2016年にリリースされた『SPARK』は、そんな上原ひろみの個性が凝縮された1枚。タイトル曲『Spark』は、静けさと爆発的な展開を行き来しながら、聴く者の感情を揺さぶる名曲じゃあ。彼女の超絶技巧と、ストーリーテリングのような楽曲展開は、まさに“音の冒険”。ジャズにあまり馴染みがない人にも聴きやすく、なおかつ驚きを与えてくれるこのアルバムは、現代ジャズの入門にもぴったりじゃぞ。
な、なんというエネルギッシュなピアノ・・・!
おわりに
今回紹介したアルバムから、新しいジャズは、ルーツに敬意を払いながらも新しい解釈や技術を取り入れたアーティストたちが、ジャンルの枠を超えて世界を魅了していることが分かってもらえたかの?
最近のジャズに触れてなかった方も、新しいジャズに触れて、あなたの中の“ジャズ”をアップデートしてみてくださいね!
4コマ作者
502
商業誌での受賞経験あり。
約1年間Web連載の漫画原作(ネーム担当)経験あり。
2019年よりフリーで活動中。
Xはこちら
コメント