ジャズのアドリブ第一段階、メロディ・フェイクとは?

JAZZあれこれ

どうも、ズワイガニです。

ジャズといえば、アドリブ(即興)が醍醐味ですよね。でも、「いきなり即興で演奏する」って、なんだかハードルが高そう…。

実は、アドリブにも段階があるんです。

その最初のステップがメロディ・フェイク!

今回は、メロディ・フェイクって何?というお話を、分かりやすく解説していきます!

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フェイクとは?〜テーマをちょっと崩すテクニック〜

ジャズでは、曲の冒頭と最後に「テーマ」と呼ばれるメロディを演奏するのが定番です。

全体の流れはざっくりこんな感じ↓

『テーマ→アドリブ→テーマ』

冒頭にテーマがあった後に、アドリブ・パートに移行して各ソロを回し、最後にテーマに戻ってENDという流れが分かりやすいジャズの形になります。

でもこの「テーマ」、譜面通りにカッチリ演奏するわけじゃありません。

ええ、どうゆうこと〜!?

つまり、テーマをそのまま演奏せずに、原型を残しつつ部分的に崩したり変化をつけて演奏するということです。

このように、原曲を元にしながらもアレンジして演奏することを「フェイク」と言います。

フェイクはアドリブの第一段階

例えば、異なるプレイヤーが同じ曲を演奏しているのを聴いてみると、部分的にちょっとだけタイミングを早めたり、遅らせたり、強弱を付けたり、それぞれテーマ・メロディが違うことが分かります。

フェイクとは、アドリブの第一段階です。プレイヤーの数だけフェイクされたテーマ・メロディが存在します。

また、演奏者の立場としても、いきなりスラスラ自由にソロを弾ける人は少ないです。でも、テーマをちょっと変えて演奏する=フェイクすることなら、意外と入りやすい。

たとえば、

  • リズムを裏拍でずらしてみる
  • 音を少し足してみる
  • 逆に削ってシンプルにする

こんなことをしていくと、「演奏しながら自分の解釈を入れる」=アドリブの世界が見えてきます!

フェイクは、まさにアドリブへの第一歩なんです。

いろんな『Caravan』を聴いてみよう!

「メロディ・フェイク」の面白さは、同じ曲でもプレイヤーによって全然違うところ。

たとえば、スタンダード曲の定番中の定番『Caravan(キャラヴァン)』。デューク・エリントンとエリントン楽団のトロンボーン奏者ファン・ティゾールが1935年に作曲したアフロ・キューバンのリズムとエキゾチックなメロディが特徴の、めちゃかっこいい曲です。吹奏楽でもよく演奏されていますね。

この曲、ピアノ・トリオで演奏されたヴァージョンだけでも、まったく雰囲気が違います!

今回は4人のピアノ・トリオの『Caravan』を集めてみましたので、ぜひ聴き比べてみてください!

・デューク・エリントンの『Caravan』

・オスカー・ピーターソンの『Caravan』

・セロニアス・モンクの『Caravan』

・トミー・フラナガンの『Caravan』

おわりに

フェイクは、遊び感覚でいつもと違うメロディをちょっと入れてみるだけでも楽しいですよね。

私は全然吹けないんですけど(←ん?)、アドリブを始めたい方はまずは以下のような遊びから始めてみると良いのではないでしょうか!

  • 同じ曲をいろんな人の演奏で聴く
  • 真似してみる
  • 自分でもちょっと崩してみる

こうして少しずつ、ジャズ的な遊びができるようになりたい・・・(笑)

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