どうも、ズワイガニです。
今回は、ジョン・コルトレーンが情緒豊かに歌い上げるアルバム『バラード』を紹介します。
このアルバムは、普段のコルトレーンとは一味違う、静かな情感が胸に残るアルバムです!
Ballads(バラード) / ジョン・コルトレーン (1963年)
『バラード』は、ジョン・コルトレーンが1961〜62年にかけて録音し、1963年にリリースしたアルバムです。
バンド・メンバーはこちら。
- ジョン・コルトレーン(ts)
- マッコイ・タイナー(p)
- ジミー・ギャリソン(b)
- エルヴィン・ジョーンズ(ds)
- レジー・ワークマン(b) ※7曲目のみ参加
このアルバムはその名の通り、スタンダード曲を中心としたスロー・バラード集です。
シーツ・オブ・サウンドと呼ばれるほど密度の高い演奏で知られるコルトレーンですが、ここではそのイメージとは対照的なアプローチを見せています。
というのも、本作で聴けるのは、テナー・サックスの音色そのものに寄り添いながら、丁寧にメロディを紡ぐ姿なんです。
音数で圧倒するのではなく、あくまでシンプルに、そして深い情感を込めて吹く姿勢が、アルバム全体をやわらかく包み込んでいます。
特に1曲目『Say It (Over and Over Again)』は、ロマンティックで温かい雰囲気が魅力的です。コルトレーンの歌心がストレートに伝わってくる名演で、初めて聴く方にもおすすめです。
また、本作を語る上で欠かせないのがマッコイ・タイナーのバッキングでしょう。シンプルながら包容力のあるピアノがコルトレーンの表現を支え、曲そのものを豊かにしてくれます。
後年のコルトレーンはスピリチュアルで難解な領域へ進む印象がありますが、『バラード』は肩の力を抜いて楽しめる一枚で、多くのリスナーに愛され続ける理由がよくわかります。
ジャズが初めての方にも、自信をもってオススメできる名盤です!
コルトレーン・カルテット:ひとくちメモ
突然ですが、ひとくちメモのコーナー〜〜〜!!!
コルトレーンが結成したこの時のバンド・メンバーは『黄金のカルテット』と呼ばれ、メンバーのジミー・ギャリソンは、コルトレーンの指名を受けたほどのベーシストだったんじゃ。彼は、1961〜67年までジョン・コルトレーン・カルテットに在籍し、コンサートでは従来よりもかなり長く自由なソロを与えられていたと言われておるぞ。コルトレーンの音楽を下支えする、揺るぎない基盤を築いた存在だったといえるであろう。
で、あるぞ!
おわりに
『バラード』は、コルトレーンの技巧的な側面とは別の、静かで温かい魅力を存分に味わえる作品です。強烈なアドリブや複雑な構造ではなく、ひとつひとつの音を大切に吹く姿勢が胸に響きます。
これからジャズを聴き始めたい方にも、じっくり音の余韻を楽しみたい方にもぴったりの一枚です!ぜひ、夜の落ち着いた時間にでも聴いてみてくださいね!


