スウィング♪スウィング♪
ズワイガニ
にわかジャズファン。ズワイガニに人間が寄生している。
しったかJAZZ博士
しったかジャズファン。たまにツッコミが厳しい。
スウィング・ジャズ
スウィング・ジャズとは
さて、今回の4コマ、どうじゃったかな?蟹の方にメガネをかけるんじゃよ。
いや、渾身のボケ掘り返すの恥ずかしいからやめて!
オチのセリフはわしのスーパーレシーブじゃ。あれがないとお前さんは死んどった。
結局自画自賛じゃねえか。もう本題行くよ!
そうそう、今回はスウィング・ジャズについてじゃったな。そもそもスウィング・ジャズはどういうものか知っておるかの?
まったく分からないんで教えてください!(即答)
い、いさぎよし・・・。スウィング・ジャズは、1930年代から1940年代にかけてアメリカで爆発的な人気を博した音楽スタイルじゃよ。『スウィング』というのは独特のリズム感に由来しており、音楽の拍を前後に揺らすような感覚を持つことからそう呼ばれておるんじゃぞ。
なるほど、拍を前後に揺らすって具体的にどういう感じなんですか?
説明が難しいんじゃが、4分の4拍子のビートに基づいて、2拍目と4拍目を強調するんじゃ。この拍のズレとリズムの揺れがスウィングのリズム感を生み出すようになっておるの。
なんとなく分かるんですけどジャズのノリって難しい・・・。それをビッグ・バンドでやるんですよね?
そうじゃな。構成としては主にリズムセクション(ピアノ、ギター、ベース、ドラム)とホーンセクション(トランペット、トロンボーン、サックス)から成っているので、大編成の豊かなハーモニーと力強いサウンドが特徴じゃ。アドリブパートは曲の一部分に割り当てられていることが多いぞい。
アドリブパートはあれですね、吹奏楽とかでソリストが前に出てきてやるやつですよね。あれかっこいいですよね。スウィング・ジャズがどういう音楽かは分かったんですけど、当時スウィング・ジャズが流行った背景は何だったんですか?
ラジオの普及がスウィング・ジャズの流行を後押ししたんじゃないかな。そこから白人の間でも認知が広がり、ダンス・ミュージックとして大人気になったんじゃ。また、1929年からの世界恐慌から復調するまでの間に週休2日制になったことも大きいと言われておるの。余暇ができた若者は娯楽を求めてダンスホールやナイトクラブでスウィング・ジャズをバックにダンスを楽しむようになったんじゃ。
え、なんか歴史の勉強みたいになっとる!
スウィング・ジャズの時代に活躍した人たち
この時代に活躍したミュージシャンは、商業的に最も成功したと言われるグレン・ミラーや脅威の作曲数を誇るデューク・エリントン、強力なリズム・セクションを備えるカウント・ベイシー、ベニー・グッドマンと同じクラリネット奏者のアーティ・ショウ、フランク・シナトラが在籍していたトミー・ドーシーなど、この他にもたくさんのミュージシャンが楽団を率いておったし、楽団にはジョニー・ホッジスやレスター・ヤングといったスター・プレイヤーが在籍しておったんじゃ。ディジー・ガレスピーらビ・バップのスターもスウィング・ジャズの楽団に在籍しながら、仕事終わりに夜な夜なセッションを繰り返してビ・バップを作っていったんじゃぞ。
登場人物が多くて大変だ〜!僕はカウント・ベイシーやデューク・エリントンが印象に残っていますね。だってカウント(伯爵)とかデューク(公爵)とかめっちゃ芸名なんですもん。
そうじゃな、昔のあだ名だったり、周りから愛称として呼ばれていたから、という由来みたいじゃぞ。
呼び慣れてしまったら違和感とかなくてかっこいいですもんね。そう考えると僕のズワイガニという名前も変じゃない…?
変じゃ。
ベニー・グッドマンについて
活躍したミュージシャンはたくさんいますが、今回は4コマにも出てきたベニー・グッドマンについて教えてください!
ベニー・グッドマンは「King of Swing」としてスウィング・ジャズに貢献したクラリネット奏者じゃ。代表曲の『Sing, Sing, Sing』は一度は聴いたことがあるんじゃなかろうか。4コマの1コマ目にも登場した曲じゃ。
マーチングで京都橘高校の代名詞となっている曲ですね!
1932年にベニー・グッドマン楽団を結成した彼は、NBCラジオに定期的に出演して、全米をまわるほどの人気を獲得したのじゃ。そして、1938年にはカーネギー・ホールで初めてのジャズ・コンサートを行なったというわけじゃ。
カーネギー・ホールでやるのってすごいことなんですか?
カーネギー・ホールは『クラシックの殿堂』と呼ばれるようにクラシカルな音楽しか演奏されない高名な場所じゃ。それ故に、エリントン楽団とベイシー楽団の精鋭たちも参加しており、当時のジャズ界が総力をあげて取り組んだことが伺えるの。
すごいな〜!ベニー・グッドマンの楽器がクラリネットっていうのも良いんですよね。クラリネットってアタック感の無い楽器なので迫力に欠けて脇役のように見えるんですけど、彼はそのフロントマンとしてのリーダーシップとクラリネットの柔らく豊かな表現力をもって、クラリネットがジャズにおいて主導的な楽器であることを証明しているんですよね。
確かにそうじゃなあ。って自分めっちゃ語るがな!
デヘヘw
キモ。
4コマ作者
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商業誌での受賞経験あり。
約1年間Web連載の漫画原作(ネーム担当)経験あり。
2019年よりフリーで活動中。
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