どうも、ズワイガニです。
窓の外で雨が降り続く日って、どこかもの悲しくて、でも少しホッとするような、不思議な時間だったり空気感を感じませんか?
今回は、そんな空間にぴったりな雨音とともに楽しみたいジャズ・アルバムを紹介させてください!
Moon Beams / ビル・エヴァンス・トリオ(1962)
静謐な空気と抒情的なピアノが、雨の日の部屋を優しく包んでくれる一枚から。
ビル・エヴァンス・トリオの『Moon Beams』は、ベーシストのスコット・ラファロを失った後の最初の録音であり、どこか哀しみと内省に満ちた響きがあります。その反面、このアルバムから新たに加わったベーシスト、チャック・イスラエルとの相性が素晴らしく、トリオとしてのバランスも非常に美しい仕上がりになっています。
特に『Re: Person I Knew』や『Polka Dots and Moonbeams』の淡いメロディと繊細なアンサンブルがわしの心をそっと触れているようじゃ。
Ascenseur pour l’échafaud / マイルス・デイヴィス(1957)
雨音に溶け込むようなトランペットを聴かせてくれるマイルス・デイヴィスによるサウンド・トラック。まさに「雨の日」にぴったりの静けさと緊張感をあわせ持つ名盤です。
フランス映画『死刑台のエレベーター』のために録音された本作は、マイルスがパリのスタジオで、映画の映像を見ながら即興で演奏したという異色の作品。録音には、地元フランスの精鋭ミュージシャンたちと共に臨んでおり、緊張感と即興性にあふれるセッションとなっています。
スモーキーで寂しげなトランペットの音色が部屋の灯りを落として、外の雨音と一緒に聴きたくなるような美しさがこのアルバムにはあるの。
Chet / チェット・ベイカー(1959)
雨の日の午後、静かに時間が流れる部屋にぴったりなのが、チェット・ベイカーの『Chet』。ヴォーカリストとしてもフィーチャーされるチェット・ベイカーがトランペットに専念した、全編インストゥルメンタルの名盤です。
本作では、チェットの特徴とも言えるリリカルな音色が存分に発揮されており、繊細で抒情的なメロディがしっとりと心に染みわたります。共演メンバーも豪華で、ビル・エヴァンス(ピアノ)やケニー・バレル(ギター)といった実力派が名を連ね、トランペットを引き立てています。
特に『Alone Together』や『It Never Entered My Mind』のチェットの哀愁を帯びた演奏が、胸の奥にそっと触れるような寂しさがあり、雨音とともに心に深く響いてくるぞい。
The Melody At Night, With You / キース・ジャレット(1999)
雨音とピアノだけで世界が満たされる。そんな体験をさせてくれるのがこの作品。
キース・ジャレットが慢性疲労症候群という病気療養中に録音した『The Melody At Night, With You』は、当初は発表する予定ではなく、闘病を支えた妻にプレゼントするために録音されたものでした。そのため、いつもの即興とは異なり、スタンダードを中心に静かで内向的な演奏が展開されています。
『I Loves You Porgy』や『Be My Love』など、ひとつひとつの音が丁寧に奏でられ、実際のエピソード通り、まるで愛しい人へ手紙を綴るような演奏を感じさせてくれるぞい。
Come Away With Me / ノラ・ジョーンズ(2002)
ジャンルの枠を少し広げるなら、ノラ・ジョーンズの『Come Away With Me』も雨の日にぴったりです。
ノラ・ジョーンズのデビュー作である本作は、ジャズ、フォーク、カントリーの要素が混じり合った優しいサウンドが魅力です。全体を通じて流れる温かくメランコリックな雰囲気は、部屋でゆっくりと過ごす雨の日の午後にぴったりで、ジャズ初心者の方にもおすすめです。
特に『Don’t Know Why』は、窓辺に腰かけて聴きたくなるような、雰囲気のある名曲じゃな。
おわりに
雨の日に部屋にこもっていると、ふだんより少し心が静かになったり、センチメンタルになったりするものですよね。忙しい日常から少し距離を置いて、雨の日の贅沢なひとときとしてジャズを聴いてみるのも良いものですよ。
今回紹介したアルバムは私のおすすめですが、ぜひ皆さんの雨の日に聴きたいおすすめのアルバムも教えてくださいね!ズワイガニでした!
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