どうも、ズワイガニです。
突然ですが、「黄金のカルテット」って聞いたことありませんか?
サッカー・ファンの方なら、この言葉を耳にしたことがあるかもしれません。なぜなら、1980年代のブラジル代表で話題になった、トニーニョ・セレーゾ、ファルカン、ソクラテス、ジーコの4人組が「黄金のカルテット」と呼ばれていたからですね。
実はこれ、ジャズの世界でもよく使われる言葉なんです。ジャズでは演奏メンバーの人数によって、「トリオ」「クインテット」など、編成の呼び方が英語で決まっています。でも、普段の生活ではあまり聞かない単語ばかりで、ちょっととっつきづらい…。
というわけで今回は、ジャズ・バンドの人数による呼び方を分かりやすく紹介していきます!
ジャズ・バンドの編成って何人から何て呼ぶの?
ジャズ・バンドには大きく分けて2つのスタイルがあります。ひとつはビッグ・バンド(大編成)、もうひとつがコンボ(小編成)です。今回紹介するのは、後者のコンボ編成。
1人のときはソロ、2人のときはデュオ。3人のときはトリオ。このあたりはたまに聞きますよね!
でも、4人編成以降からだんだん聞き馴染みがなくなってくるんですよね・・・。
たとえば、トランペット、テナー・サックス、ピアノ、ベース、ドラムの5人編成で演奏していたら、それは「クインテット」と呼びます。
「なんかカッコいい!でも覚えられない!」と思った方のために、以下にわかりやすくまとめてみました!
編成人数と編成名まとめ(英語表記)
人数 | 呼び方 | 英語表記 |
---|---|---|
1人 | ソロ | Solo |
2人 | デュオ | Duo |
3人 | トリオ | Trio |
4人 | カルテット | Quartet |
5人 | クインテット | Quintet |
6人 | セクステット | Sextet |
7人 | セプテット | Septet |
8人 | オクテット | Octet |
9人 | ノネット | Nonet |
9人編成の「ノネット(Nonet)」までくると、さすがに日常生活では見かけないですよね・・・。でも、ジャズを楽しむなら覚えておくと良いでしょう!
なぜなら・・・
↓ ↓ ↓
コンボ編成でノネットといえば!
コンボ編成におけるノネットのような大所帯のバンドといえば、マイルス・デイヴィス・ノネット(九重奏団)があります。
1948年、チャーリー・パーカー・クインテットに所属していたマイルス・デイヴィスは自身のバンドを作ることを決意し、その後マイルス・デイヴィス・ノネットを結成しました。
しかしその活動は、同年9月にニューヨーク・ブロードウェイにあるロイヤル・ルーストに出演、その他はクリーク・クラブに出演しただけでした。
その後、レコーディングのために再結成され、1949年-1950年にかけて3回のセッションで録音が行われたのですが、この時の録音が『Birth of the Cool(クールの誕生)』というタイトルで発売され、ウエスト・コースト・ジャズをはじめ、モダン・ジャズに大きく影響を与えることになります。
クールというのは、レコード会社が名付けたことですが、マイルス自身は「あまり刺激しないソフト・サウンドのことを指しているのだと思う」とインタビューで答えています。
作曲も行ったバリトン・サックスのジェリー・マラガンはクール・ジャズについて「音色と共にリズムの問題だと思う(ビハインド・ザ・ビートでリズムをだらけさせずにスイングするような)」と語っています。
クールの定義はともあれ、歴史的な名セッションとして名高いマイルス初期の代表作。この作品の真の立役者のひとりが、ギル・エヴァンスです。
ギル・エヴァンスは、編曲・音楽監督としてこのプロジェクトに大きく関与。彼はそれまでビッグ・バンドで活躍していましたが、ここでのアレンジではよりクラシック的で繊細なサウンド設計を行っています。
彼が目指したのは、楽器の音色の重なりや空間を活かした音楽。単なるビ・バップの延長ではない、より構築的でクールな新しいジャズの形を作り上げました。
ギルはマイルスの意図を汲みつつも、フレンチ・ホルンやチューバなど、当時ジャズでは珍しかった楽器も大胆に編成に取り入れ、オーケストラ的な厚みを演出しました。
そんな緻密に作り込んだアレンジにより、『Birth of the Cool(クールの誕生)』は、「ジャズ=即興」だけではない、「設計された美しさ」を感じさせる作品になっていますので、ぜひ聴いてみてくださいね!
ちなみに
ちなみに、『クールの誕生』をきっかけに、マイルスとギルは数々の名作を共に制作していきます。
- 『Miles Ahead』
- 『Porgy and Bess』
- 『Sketches of Spain』
など、どれもジャズ・アレンジの美学が詰まった傑作揃い。ジャズにおけるアレンジャーの存在価値を決定づけたといっても過言ではありません。