【ブルージャイアント第1話】ジャズを知らない人のための用語解説

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どうも、ズワイガニです。

BLUE GIANT(ブルージャイアント)というジャズ漫画をご存知でしょうか?

以下のような話です!!!

主人公はバスケ部に所属する宮本 大。
中学の時、友人に連れられて見に行ったジャズの生演奏に心打たれた。
その後、たった独りでただがむしゃらにテナーサックスの練習をはじめる。

(中略)

「絶対にオレは世界一のジャズプレイヤーに、なる」。
雨の日も猛暑の日も毎日毎日サックスを吹く。
初めてのステージで客に怒鳴られても。
それでも大はめちゃくちゃに、全力で吹く。

(中略)

激しく変わる。激しく成長する。
ジャズに魅せられた少年が世界一のジャズプレーヤーを志す物語。

出典:BLUE GIANT 公式HP ストーリー(https://bluegiant.jp/first/story/
BLUE GIANT 作者:石塚真一、掲載誌:ビッグコミック(小学館)

この記事では、ジャズを知らない人のために作中に出てくる用語をひたすら解説していきます。

 

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BLUE GIANT【第1話 THE CHALLENGE】

主人公の楽器

主人公が持っている楽器はテナー・サックスです。

サックスは、リード楽器といって、楽器本体にリードという葦でできた薄い木板を装着し、それを振動させて音を出します。

ですので、楽器本体は金属でできていますが、楽器分類上は木管楽器になります。

そして、サックスには音域の高い方から、ソプラノ、アルト、テナー、バリトンの種類があり、主人公が吹いているのは、テナー・サックス。

ジャズでは、アルトとテナーが主に使われていて、比較的テナー・サックス奏者にスタープレイヤーが多い印象です。

 

主人公の練習場所、広瀬川

主人公、宮本 大の練習場所は主に広瀬川です。

電子楽器のように音量の調節ができない楽器の場合、近所迷惑になってしまうので一般的な家庭では家で練習することができません。

そこで大がチョイスしたのが、広瀬川の土手です。

練習場所についてはテナー・サックス奏者の巨匠、ソニー・ロリンズの逸話が有名です。

ソニー・ロリンズが、自分の方が優れていたと思っていたライバル、ジョン・コルトレーンがのちに音楽的に新しい境地に入って行ってしまいます。

ライバルが凄いところに行ってしまったショックで一時期活動を休止してしまいます。

その後、カムバックするまでソニー・ロリンズは橋の上で練習を重ねていたといいます。

※1962年のカムバックの時のアルバムタイトルは『橋』でした。

なんかこういう逸話に近いシチュエーションで練習するのがかっこいいですね。

 

友達の周平が見せてくれたアルバム

友達の周平が大にジャズを聴いてみようと思うと言い、見せてくれたアルバムが以下の3枚になります。

チャーリー・パーカー『Now’s The Time』

チャーリー・パーカー:モダン・ジャズという現代の少人数で演奏する形を作った一人(ビ・バップの開祖)。モダン・ジャズはチャーリー・パーカーから始まったと言っても過言ではない。アルト・サックス奏者。

 

ビル・エヴァンス『Waltz for Debby』

ビル・エヴァンス:ピアニスト。20世期の近代音楽のコード進行をジャズで発展させた。彼のトリオは、ベースがリズムを崩してメロディとして絡んでくるハーモニックなアプローチをしていて、当時革新的であった。

 

マイルス・デイヴィス『Kind of Blue』

マイルス・デイヴィス:常にモダン・ジャズの先頭に立ち、ジャズ以外の分野にまで影響を与えたジャズ界最大のカリスマ。トランペッターでありプロデューサーとしても秀逸。

 

周平「コルトレーン、モンク、マイルス、クリフォード…みんな違う。」

周平が出した人たちは全員ジャズジャイアントと呼ばれる人たちです。

コルトレーン:ジョン・コルトレーンのこと。テナー・サックス奏者で、『シーツ・オブ・サウンド』と呼ばれる高速で音を詰め込んでいく独自の奏法がある。常に新しいジャズを追求し続け、最終的にフリー・ジャズにたどり着く。

モンク:セロニアス・モンクのこと。ピアニストであり、名作曲家でもある。『ラウンド・ミッドナイト』など数々のスタンダード曲を残している。モンク独特の演奏はもはや彼だけのもの。

マイルス:マイルス・デイヴィスのこと。トランペット奏者で、コード進行の代わりにメロディを構成する音階に基づく即興演奏を行うモード奏法を確立した。

クリフォード:クリフォード・ブラウンのこと。トランペット奏者。歌心に溢れた演奏が大人気を呼ぶ。ドラマーのマックス・ローチとの双頭のクインテットが有名で、若くして亡くなったが、ハード・バップ初期に数々名演を残した。

 

周平「聴いたか?ソニー・ロリンズ。」

▼ソニー・ロリンズ

テナー・サックス奏者。

朗々と歌うように吹くのが魅力的で、1050年代にソニー・ロリンズが与えた影響は大きく、彼を模範にしたプレイヤーも多い。

前述した活動休止のエピソードの他に何度か活動休止をしていて、その度に乗り越えてカムバックしています。真面目で神経質な人なんだと思います。

彼の有名なアルバムは『サキソフォン・コロッサス』で1曲目の『セント・トーマス』が最も有名。

 

周平「アルト・サックスとテナー・サックスの違い、分かるか?」

たまたまそういう記事を書いていたので、以下の記事を参考にしてください!

 

周平「じゃ、ウォーキング・ベースって知ってっか?」

▼ウォーキング・ベース

歩いているようなテンポ、雰囲気を醸し出すベース・ラインのこと。

特に4ビートのジャズによく使われ、スウィング感を作り出す明るくスキップするようなベース・ラインが代表的。

 

山川誠カルテット

カルテットとは4人組のこと。

しかし、メンバーは以下のように5名いるため、ドラムスの下に書かれているアルト・サックスの前川さんはゲストかもしれませんね。

※ちなみに、5人組はクインテットっていいます。

  • 山川 誠(tp)
  • 佐々木 アツシ(p)
  • 小早川 直人(b)
  • 向島 太郎(ds)
  • 前川 尚史(as)

 

大「ハンクのセッション・テイク持ってたよな?」

ハンク:ハンク・モブレーのこと。テナー・サックス奏者。落ち着きがあり、よく歌う判りやすいフレーズは聴きやすく、耳心地が良い。

セッションテイク:レコーディングで集まったプレイヤーがその時の曲を自分の感性で演奏すること。

 

おわりに

第1話はこんなところでしょうか?

もし分からないところがあればご連絡いただけると追記します!

本当は1巻ずつ解説していこうとしたのですが、1話のボリュームが大きかったので諦めました(笑)

それでは、次回もよろしくお願いします!

 

【ブルージャイアント】ジャズを知らない人のための用語解説シリーズはこちら↓

 

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