どうも、ズワイガニです。
音楽の感想とか評論を読んでいると、たまにアンサンブルという用語を目にします。
目にしますが!そんな横文字使われても分かんないっすよね!普段から音楽に触れているわけでもない人にとっては音楽用語が横文字で出てくると「これどういう意味だっけな?」って辞書引きがちなんですよね。例えば楽譜に出てくるモデラートとか一生覚えられる気しない。モデラート:中くらいの速さで。って!だいぶニュアンスやな!
というわけで、『しろうとJAZZ』では、音楽用語を初心者向けに解説しております。
今回はアンサンブルについて簡単に解説しまーす!
音楽におけるアンサンブルとは?
アンサンブルは、フランス語で「一緒に」「共に」という意味です。音楽では複数の演奏者が協力し、調和を生み出す活動を指します。2人以上の演奏者が足並みを揃えて演奏していたらアンサンブルということなのでしょう。
アンサンブルという言葉は音楽や舞台芸術においてよく使われます。演奏形態によってさまざまな種類があり、合奏や重奏、そして大規模なオーケストラまで幅広く適用されます。
アンサンブルの種類
アンサンブルにはさまざまな形態があり、編成や楽器構成に応じて異なります。
たとえば、弦楽四重奏はヴァイオリン2台、ヴィオラ、チェロから成り立ち、小規模なアンサンブルとしてクラシック音楽で非常に人気があります。また、吹奏楽や金管アンサンブル、木管五重奏など、楽器の種類ごとに編成が異なるアンサンブルが存在します。
ちなみに、合奏と重奏には以下に違いがあります。
- 合奏:複数の演奏者が「同じパート」や「同じメロディ」を一緒に演奏する形態を指します。例えば、管楽器の「同じ楽器のセクション」などで同じ譜面を演奏することがあります。吹奏楽部やオーケストラでよく見られる形式です。
- 重奏:各パートを1人の演奏者が担当する編成を指します。例えば、弦楽四重奏や木管五重奏では各楽器がそれぞれ異なる役割を担い、個々のパートが独立しています。このようにして、複数の異なるパートが1人ずつで構成され、ハーモニーを形成する点が特徴です。
大規模なアンサンブルとしてはオーケストラやビッグ・バンドが挙げられます。これらの編成では十人から数十人もの演奏者が指揮者のもとで一体となって演奏します。特にオーケストラの場合、指揮者が全体のテンポや強弱を調整して、統一感を持たせる役割をしています。
アンサンブルの重要性
アンサンブルの大きな魅力は、複数の音が一つにまとまり、深みや複雑な響きを生み出す点にあります。ソロ演奏とは異なり、アンサンブルでは他のパートの音に耳を傾けながら、自分の音を全体に合わせる必要があります。そのため、アンサンブルでは、音楽的なスキルだけでなく、他の演奏者と調和するための心構えや協調性も求められます。
クラシック音楽では、作曲家がアンサンブルの編成を意識して作品を書き、各楽器が独自の役割を担いながら調和するように設計されています。
ジャズのように即興性が重視されるジャンルでも、アンサンブルは重要な役割を果たします。ビッグ・バンドのジャズでは、十人以上の演奏者がまとまったサウンドを作り上げることが大切です。各セクションが連携し、時にはソロを織り交ぜながら展開されるビッグ・バンドのサウンドは、まさにアンサンブルが重要な役割を果たしている一例です。
また、『クールの誕生』でのマイルス・デイヴィスのノネット(九重奏団)も、ジャズにおけるアンサンブルの重要性を示しています。マイルスのノネットは、全員が独立したパートを担当しつつも、全体としての統一感を重視し、異なる音色とリズムが一つの作品として融合するように設計されています。
他にも例えば、キャノンボール・アダレイのアルバム『Julian ”Cannonball” Adderley』は、オクテット(八重奏団)ですが、それぞれにソロ・パートが与えられているわけではありません。つまり、個々の演奏者が単に自己を表現するのではなく、グループ全体の一体感とハーモニーを重視したアンサンブルが前面に押し出されています。ホーン・セクションを3人以上にすることで音に厚みを持たせたり、全体にダイナミックな立体感が生まれる構成になっているのです。
おわりに
アンサンブル、なんとなく伝わりましたでしょうか?
伝わったよ〜って方!これからは調和の取れた演奏を聴いた際には、「アンサンブルしてんな〜!」ってドヤってくださいね!
え?
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