どうも、ズワイガニです。
ピアノは、広い音域と豊かな表現力で、さまざまな音楽ジャンルで重宝されてきた楽器です。
ジャズの分野では、リズム・セクションの中核として、和声、リズム、即興のすべてに関わり、楽曲全体に彩りを与えていますね。
今回は、ピアノという楽器の特徴からジャズの中でいかに多様な表現力を発揮しているのかを見ていきましょう。
ズワイガニ
にわかジャズファン。この記事のライターであるカニ人間。カニ人間?
しったかJAZZ博士
しったかジャズファン。このブログの解説役である博士。
【4コマ漫画】今度こそ紹介するぜ!
そもそもピアノとは?
ということで、今回はジャズにおけるピアノの役割について聞きたいんですけど、その前にまずは、そもそもピアノってなんなのかを改めて教えてください!
ふぉい。ピアノは、1700年頃、イタリアの楽器製作家であるバルトロメオ・クリストフォリによって開発されて、瞬く間にヨーロッパの音楽界に広がった楽器なんじゃ。音域が広く、低音から高音まで幅広い音が出せるため、メロディ、リズム、ハーモニーのすべてを演奏できる点が特徴じゃあ。この特徴から独奏だけでなく、さまざまなアンサンブルや伴奏でも広く用いられる多様性のある楽器なんじゃよ。
様々な役割を担えるのは、複数の音階の音を同時に出せるコード楽器だからこそですよね!
- 単音楽器:トランペットやサックスなど同時に一つの音しか出せない楽器
- コード楽器:ピアノをはじめとした鍵盤楽器やギターのような弦楽器など複数の音階の音を同時に出せる楽器
ピアノは打弦楽器?
ピアノは鍵盤楽器として知られていますが、打弦楽器とも言われていますね。打弦楽器ってなんですか?
打弦楽器とは、弦を叩くことで音を生み出す楽器のことなんじゃ。ピアノの内部構造もこれに該当しておる。鍵盤を押すと、ハンマーが弦を打つ仕組みとなっているため、まさに打弦楽器といえよう。
なるほど〜。鍵盤とハンマーが連動しているんですね。確かにピアノの内部を覗くと、ハンマーらしきものがウニウニ動いていますね!
ウニウニって表現は合っとるんか?(笑)鍵盤の押し具合によってハンマーの動きを調整できるんじゃ。それによって、ピアノの音量や表現の幅を自在にコントロールできるぞい。この表現力豊かな仕組みが、クラシックからジャズまで幅広い音楽ジャンルで重宝される理由の一つなんじゃな〜。
ジャズにおけるピアノの役割
ピアノについてはざっくり理解しました!ここからはジャズの中でのピアノの役割について教えてください!
ふぉい。
さっきからその「ふぉい」って返事が腹たつな・・・。
すまんすまん(笑)ジャズでは、ピアノは伴奏やリズムの提供からメロディの演奏やソロの即興演奏まで、多岐にわたる役割を担うんじゃ。
それでは、主な役割を紹介していこう。
伴奏と和声の提供
ピアノは、ジャズのアンサンブルにおいてコードを刻み、和声を提供します。これにより、曲の土台ができ、他の楽器が自由にソロを展開できる空間を作り出します。
左手でベースラインを演奏し、右手でコードを弾くスタイルや、左手で簡単なリズムを提供しながら、右手でメロディや和声を展開するスタイルなど、多様な奏法が用いられます。
リズム・セクションとしての役割
ジャズでは、ピアノはベースやドラムと共にリズム・セクションに分類されます。リズム・セクションはアンサンブルの中でタイム・キーピングを担い、リズムとビート感を支える重要な役割を持ちます。特に和音をリズムに合わせて即興で伴奏することによって、他のソロ奏者が演奏しやすい空間を作り出します。
メロディや即興演奏による表現力
ここまで裏方的な役割を説明しましたが、ピアノが主役である構成の場合はメイン・メロディを担当して、前面に出ることができます。
ジャズの特徴である即興演奏では、右手でメロディや即興フレーズを演奏し、左手で和声やリズムを提供することで、まるでバンド全体を一人で再現するかのような演奏も可能にします。
楽器間の橋渡し役
ピアノは音域が広く、他の楽器の間をつなぐ役割を果たすこともできます。例えば、高音域でトランペットやサックスと一緒にメロディを奏でたり、メロディに対して合いの手を入れたり、低音域でベースの動きに追随したりと、楽曲全体に統一感をもたらします。
あれ?このパート、もう僕の話す余地なくない!?
ジャズ・ピアノが聴けるおすすめアルバム3選
さっきは博士に話すところを全部取られたので、ここからは僕がピアノの魅力を存分に味わえるアルバムを3つご紹介していきます!
ビル・エヴァンス『Waltz for Debby』
ビル・エヴァンス・トリオによるライブ・アルバムで、ジャズ・ピアノの美しいメロディ・ラインと巧妙な即興が味わえる作品です。ビル・エヴァンスのピアノは、洗練されたタッチと優れたハーモニー感覚が特徴で、特にタイトル曲『Waltz for Debby』は名曲として知られています。ピアノとベースの掛け合いは見ものですよ!
セロニアス・モンク『Brilliant Corners』
ユニークなリズム感と奇抜なフレージングが魅力のセロニアス・モンクの作品です。セロニアス・モンクのピアノのスタイルは一風変わっていて、独特のリズムとコード進行が楽曲に個性を与えています。『Brilliant Corners』は、彼のアイデンティティが凝縮された一枚で、ジャズ・ピアノの多様性が感じられる名盤です!
ハービー・ハンコック『Maiden Voyage』
ハービー・ハンコックの革新的なピアノ・プレイが堪能できるアルバムです。タイトル曲『Maiden Voyage』は、優雅なメロディと印象的なリズムが組み合わさり、独特のムードを醸し出しています。ハービー・ハンコックの演奏は、複雑なハーモニーとリズムの変化に富み、1960年代のジャズ・ピアノの革新性を象徴している作品です!
おわりに
ジャズにおけるピアノは、主役にも脇役にもなれる魅力的な楽器だと分かりましたね!
ピアノの広い音域と表現力は、ジャズに豊かさや深みを与えたり、楽曲に一体感をもたらしていたんじゃな。これでまた一つジャズの聴き方が分かったんじゃないかの?
そうですね!改めてピアノに注目してジャズの楽曲を聴いてみたいと思います!
ふぉい。
(こいつ・・・!)
4コマ作者
502
商業誌での受賞経験あり。
約1年間Web連載の漫画原作(ネーム担当)経験あり。
2019年よりフリーで活動中。
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