どうも、ズワイガニです。
ジャズの世界に足を踏み入れてみると、「これは名盤だよ」「まずは名盤を聴こう」なんて言葉が飛び交っています。
いや、でも、ちょっと待てよ?
「そもそも名盤ってなに?」「誰が決めてるの?」と思いませんか?
この記事では、ジャズ初心者にとっての疑問、「名盤と呼ばれるジャズ・アルバムにはどんな共通点があるのか?」を、わかりやすく解説していきます!
「名盤」=「みんなが認めたスゴいやつ」
まず、「名盤」という言葉のざっくりした定義から考えていきましょう。
名盤とは、ざっくり言うと「多くの人が長年にわたって高く評価してきた作品」のことです。いわばジャズの歴史に名を残したすごいアルバムのことなんですね。
ただ、その評価基準が明文化されているわけではなく、「音楽雑誌」「評論家の評価」「ミュージシャンからの信頼」「聴き継がれている事実」など、いくつかの要素が重なって自然と「これは名盤だよね」とされていくのです。
では、その要素とは何か?ここから5つのポイントに分けて紹介していきます!
1. 歴史的に革新的だった
まず絶対に外せないのが、「その時代に革新的だったかどうか」という視点。
たとえば、マイルス・デイヴィスの『Kind of Blue』(1959年)。
このアルバムでは、モード・ジャズという新しいスタイルを提示し、それまでのハード・バップから大きく舵を切った一枚なんです。結果として、数えきれないほどの後進ミュージシャンに影響を与えました。
革新性があるというのは、「ただ新しかった」というだけでなく、「その後の流れを変えた」ということ。これが名盤の大きなポイントです。
2. 名プレイヤーが集まっている
名盤には、必ずと言っていいほど名手たちが名を連ねています。
たとえば、キャノンボール・アダレイの『Somethin’ Else』(1958年)。
アルト・サックスの名手キャノンボール・アダレイのリーダー作ながら、マイルス・デイヴィスがわざわざサイドマンとして参加していることで有名な1枚です。
さらにピアノはハンク・ジョーンズ、ベースにサム・ジョーンズ、ドラムはアート・ブレイキーと強者揃い。
バンド・メンバー全員が個として強く、でも一丸となって音楽に集中している。そんな化学反応が名盤を作り出しているんです。
3. 音楽的完成度が高い
当たり前のことのようですが、「何度聴いても飽きない」「構成やアレンジが絶妙」「プレイが緻密で深い」といった音楽的完成度の高さも名盤の条件です。
たとえば、ビル・エヴァンスの『Waltz For Debby』(1962年)。
これはライヴ録音ですが、聴けば聴くほどその繊細なインタープレイ(相互のやりとり)や、曲の構成の緻密さに驚かされます。
こうした長く聴ける魅力があるアルバムは、時代を超えて評価されやすいのです。
4. 多くの人に聴かれ続けている
いわゆる「スタンダード」的な地位を得たアルバムは、やはり名盤と呼ばれやすいです。
たとえば、セロニアス・モンクの『Brilliant Corners』(1957年)や、デイヴ・ブルーベックの『Time Out』(1959年)。
収録曲がそのままジャズ・スタンダードになっていたり、音楽の教材に使われたりすることもあります。
繰り返し聴かれることと、ミュージシャンが取り上げることで、名盤としての評価がどんどん積み上がっていくのです。
5. 「聴いておいて損はない」普遍性がある
最後はちょっと抽象的ですが、やはり名盤と呼ばれるには、ジャンルや世代を超えて「これはいい!」と思わせる何かがあるんです。それは、音の美しさだったり、リズムの心地よさだったり、演奏者の熱量だったりといった何かですね。
たとえば、スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルトの『Getz/Gilberto』(1964年)。
ボサ・ノヴァ的要素が強い作品ですが、「とにかく美しい」「癒される」「ジャズはよくわからないけどこれは好き」と、広く愛されている名盤です。
おわりに
名盤というものはすごいもので、聴くたびに新たな気づきや感動があるんです。「名盤を知っている」ではなく、「名盤を繰り返し聴いている」ことが、ジャズを深く楽しむ第一歩かもしれません。
私自身も名盤を聴いてジャズのことをなんとなく理解していきましたし、名盤は、ジャズの聴き方を教えてくれるお手本のようなものでもあると思っています。なので、ジャズを聴き始めた方は、まずは色々な名盤を聴いてみると良いかもしれませんね!
あと、「なんとなく聴いていたアルバムが、実は名盤だった!」という体験、これなんか知らんけど嬉しくなりますよね!(笑)
以上、ズワイガニでした〜!