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ジャズ初心者のための「レコード」の魅力と楽しみ方【4コマ漫画付き記事】

JAZZあれこれ

どうも、ズワイガニです。

最近、街のおしゃれなカフェや雑貨屋さんで、レコードが回っているのを見かけることが増えましたよね。

「サブスクで何千万曲も聴ける時代に、なんでわざわざレコード?」と不思議に思う方も多いかもしれません。

しかし、実は今、若い世代を中心にレコードの人気が再燃しているんです!

特にジャズとレコードの相性は抜群。ジャズ・ファンの中には「ジャズは絶対にレコードで聴くべきだ!」と熱く語る人もいるほどです。

今回は、そんなレコードの魅力について、紹介したいと思います。これからレコード・デビューしてみたいという方にぜひ読んでいただけると嬉しいです!

〜記事に登場する人物〜
ズワイガニ
にわかジャズファン。この記事のライターで助手。元気が取り柄。


しったかJAZZ博士
しったかジャズファン。このブログの解説役である博士。知ったかぶりが取り柄。

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【4コマ漫画】レコードの魅力

レコードってそもそも何?

博士!ずっと不思議だったんですけど、CDって裏側が虹色にピカピカ光ってるからデータが入ってる感がありますよね。でも、レコードはどう見てもただの真っ黒なプラスチックの板じゃないですか。あれ、どうやって音を記録してるんですか?まさか中に小さな妖精が・・・?

妖精はおらんが、実はレコードにはデジタルなデータなど一切入っておらんのじゃ。あの黒い盤面をよーく見てみるんじゃ。髪の毛よりも細い溝が彫られているじゃろ?

溝・・・?あ、本当だ。ぐるぐると渦巻き状に細かい線が入ってますね。

そうじゃ。実はその溝の側面に、音の波の形が物理的にそのまま刻み込まれておるんじゃよ。レコードが回転すると、プレーヤーの細い針がその溝をなぞって振動を拾う。その物理的な振動を電気信号に変えて増幅させたものが、音楽としてスピーカーから流れてくるという仕組みじゃ。

ええっ!?溝のデコボコを針でなぞって音を出してるんですか!?なんだか糸電話みたいですね・・・!

まさにその通り!音の波をそのままの形で記録するから「アナログ」と言うんじゃ。音を0と1のデジタルデータに変換するCDやスマホとは、根本的に仕組みが違うんじゃよ。

なるほど〜、完全に物理的な仕組みだったんですね!でも、いくら仕組みが面白くても、スマホでポチッとすれば済む時代にわざわざそんなアナログなものを聴くなんて、やっぱり時代遅れじゃないですか・・・?

時代遅れどころか、今は空前の「ヴァイナル・ブーム」なんじゃよ!

ヴァイナル・・・?なんですかそのカッコいい響きは!

レコードの素材である塩化ヴィニール(Vinyl)のことじゃ。海外ではレコードのことを「ヴァイナル」と呼ぶのが一般的でのう。日本でも最近はそう呼ぶツウな若者が増えておるんじゃ。

へえー!なんだかオシャレですね!でも、実際何がいいんですか?スマホでポチッとすれば一瞬で曲が流れるのに、レコードってわざわざ機械にセットして、針を落として・・・って、めちゃくちゃ面倒くさそうじゃないですか。

その「面倒くささ」こそが、レコードの最大の魅力の一つなんじゃよ!

聴くまでの手間が最高のスパイス!

面倒くさいのが魅力・・・?ちょっとドMすぎませんか!?

人聞きの悪いことを言うでない!いいか、スマホで音楽を聴くとき、おぬしは音楽に集中しておるかな?通勤電車の中でスマホをいじりながら、あるいは家事をしながらの「ながら聴き」が多くないか?

あ・・・たしかに。BGMみたいに流しっぱなしにしてることが多いですね。

じゃろ?しかしレコードは違う。まず、棚から大きなジャケットを取り出す。中の盤を傷つけないようにそっと取り出し、プレーヤーに乗せる。ホコリを拭き取り、静かに針を落とす・・・。そして「プチッ、サー・・・」というノイズの後に、音楽がフワッと流れ出すんじゃ。

うわぁ、なんだか儀式みたいですね!

まさに儀式じゃ!この一連の所作があるからこそ、「さあ、今から音楽と一対一で向き合うぞ」というスイッチが入るんじゃよ。

なるほど!音楽を消費するんじゃなくて、味わう感覚に近いんですね。

その通りじゃ。それに、レコードには「A面」「B面」があるじゃろ?片面が終わったら、自分の手でひっくり返さなきゃいけない。つまり、途中で強制的に休憩時間が挟まるんじゃ。

ええっ、それも面倒くさい・・・。いや、待てよ?アーティスト側も「ここでひっくり返す」ということを計算して曲順を決めてるってことですか!?

おっ、鋭いのう!その通り。A面のラストで盛り上げて、B面の1曲目でガラッと雰囲気を変える・・・なんていうレコードならではのドラマがあるんじゃ。CDやサブスクで通して聴くのとは、全く違う体験ができるんじゃよ。

音が違うってホント!?アナログの温かみ

でも博士、肝心の「音」はどうなんですか?デジタルの方がノイズもなくて綺麗に聴こえる気がするんですけど・・・。

ふむ。たしかにCDやハイレゾ音源は、クリアでノイズレスじゃ。しかし、レコードの音には、デジタルにはない独特の魅力があると言われておるんじゃよ。

独特の魅力・・・?

よく「レコードの音は温かみがある」と表現されるのう。これは、アナログ・レコードが音の波形をそのまま物理的な溝として刻み込んでいるからなんじゃ。デジタル化する際にカットされてしまうような、人間の耳には聴こえない超高音域の成分(倍音など)も含まれているとか、針と盤がこすれる物理的な摩擦音が心地よいとか、諸説あるんじゃがな。

へえー!科学的にも色々言われてるんですね。

特にジャズとの相性は抜群じゃ!テナー・サックスのブレス(息継ぎ)の音や、ウッド・ベースの弦を弾く「ボンッ」という太い響き、ドラムのシンバルが空気を震わせる余韻・・・。そういった生楽器の生々しい質感が、レコードだとよりリアルに、目の前で演奏しているかのように感じられるんじゃ。

うわー、聴いてみたい!ジャズのライヴ・ハウスの特等席に座ってるみたいな感覚になれそうですね!

まさにそれじゃ。特に1950年代や60年代に録音されたジャズの名盤は、そもそもレコードで聴かれることを前提に音作りがされておるからな。当時の空気感までパッケージされているような感覚じゃよ。

アートとしての「ジャケット」

そういえば、レコードってジャケットがすごく大きいですよね。30センチくらいありますか?

LPレコードのサイズは12インチ、つまり約30センチ四方じゃな。これもレコードの巨大な魅力じゃ!

スマホの画面だと切手くらいのサイズでしか見えないですもんね。

そうじゃ。レコードのジャケットは、もはや「アート作品」なんじゃよ。部屋に飾るだけで立派なインテリアになるし、ライナーノーツ(解説文)の文字も大きくて読みやすい。

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ジャズのレコードって、オシャレなデザインが多いイメージがあります!

よく知っておるな!特にジャズの名門レーベル「ブルーノート」のジャケットは、リード・マイルスというデザイナーが手掛けたものが多くてな。大胆なタイポグラフィ(文字の配置)と、アーティストのクールな写真を組み合わせたデザインは、今見ても全く色褪せない芸術品じゃ。

へえー!ジャケ買い(ジャケットのデザインだけで買うこと)しちゃいそうですね!

大いに結構!ジャズ・ファンの中には「このジャケットを部屋に飾りたいからレコードを買う」という者も少なくないんじゃよ。

「オリジナル盤」と「RVG刻印」

なんだか僕もレコード屋さんに駆け込みたくなってきました!でも、中古レコード屋さんに行くと、同じアルバムなのに値段が全然違うことがありますよね?あれってなんでですか?

そこがレコードの底なし沼の入り口じゃよ・・・(笑)ズバリ、「オリジナル盤」かどうか、という違いじゃな。

オリジナル盤・・・?初回限定盤みたいなものですか?

まあそんなところじゃ。そのアルバムが「一番最初に発売された当時のレコード」のことじゃな。レコードは、マスターテープから「スタンパー」という金型を作ってプレスするんじゃが、プレスを重ねるごとに金型が摩耗して、音が少しずつぼやけてしまうと言われておるんじゃ。

なるほど!じゃあ、一番最初にプレスされたオリジナル盤が、一番鮮度が高くて良い音がするってことですね!

そういうことじゃ!しかも、当時のジャズの録音を数多く手掛けた天才エンジニア、ルディ・ヴァン・ゲルダーという人物がおってな。

ヴァン・ゲルダー・・・強そうな名前ですね!

彼はもともと検眼医(アイ・ドクター)をしながら、趣味で実家のリビングルームに録音機材を持ち込んでスタジオを作ったという、とんでもない経歴の持ち主なんじゃ。彼がカッティング(音の溝を刻む作業)まで手掛けた初期のレコードには、内側の溝のない部分に「RVG」という彼のイニシャルが刻印されておるんじゃ。

実家のリビングルームで歴史的名盤が録音されてたんですか!?すごいエピソードですね!

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そうなんじゃよ。この「RVG刻印」があるオリジナル盤は、凄まじい音圧と迫力があってな。ジャズ・コレクターたちは血眼になってこの刻印を探しておるんじゃ。

うわぁ、宝探しみたいでワクワクしますね!僕も「RVG刻印」探してみたいです!

Somethin’ Else / キャノンボール・アダレイ (1958)

せっかくじゃから、レコードで聴くのにぴったりな名盤を一つ紹介しておこう。

おっ!待ってました!

アルト・サックス奏者のキャノンボール・アダレイがリーダーの名盤じゃが、実質的にはトランペットのマイルス・デイヴィスが主導権を握っていたとも言われる傑作じゃ。

『Somethin’ Else』ですね!僕でも知ってます!1曲目の『枯葉』が超有名ですよね!

そうじゃ!このアルバムこそ、先ほど話したブルーノート・レーベルからリリースされ、ルディ・ヴァン・ゲルダーが実家のリビングルーム(ニュージャージー州ハッケンサック)で録音を手掛けた一枚なんじゃよ。

おおー!役満じゃないですか!

マイルスのミュート・トランペットのヒリヒリするような緊張感、そしてキャノンボールのアルト・サックスのふくよかで温かい音色・・・。さらにピアノ、ベース、ドラムのリズム隊の極上のグルーヴ。これをレコードの太い音で聴くと、まるで彼らが自分の部屋で演奏してくれているような錯覚に陥るんじゃ。

最高ですね・・・!しかもジャケットも、青と黒のツートンカラーにタイポグラフィが効いていてめちゃくちゃクールですし!

まさに、レコードの魅力を味わうための最初の一枚として完璧なチョイスじゃろ?

本当その通りなんですが、すごい自画自賛やわ。

おわりに

いやー、レコードってただの古い音楽メディアじゃなくて、音楽を体験するための最高のツールなんですね!

その通りじゃ。手間暇かけて音楽と向き合う贅沢な時間、アナログならではの温かい音色、そしてアートとして楽しめる大きなジャケット・・・。レコードには、デジタルでは決して味わえないロマンが詰まっておるんじゃ。

僕、今週末さっそくレコード・プレーヤーと『Somethin’ Else』を買いに行ってきます!あ、もちろん「RVG刻印」入りのオリジナル盤で!

おっと、ブルーノートのオリジナル盤は、今や数十万円で取引されることもある超高級品じゃぞ?

す、数十万円・・・!?

最初は手頃な「再発盤」や、最近の新品レコードから始めるのがおすすめじゃな。音も十分に素晴らしいし、何よりレコードに針を落とす喜びは同じじゃからな。

よ、よかったです・・・。まずは身の丈に合ったレコードから、ヴァイナル・ライフを始めてみます!

うむ!レコード屋さんで「ディグる(掘り出す)」楽しさも、また別の機会にたっぷり教えてやろう。

はい!というわけで、今回は「レコードの魅力」についてお届けしました!皆さんもぜひ、お気に入りのジャズをレコードで聴いてみてくださいね!

4コマ作者

502
商業誌での受賞経験あり。
約1年間Web連載の漫画原作(ネーム担当)経験あり。
2019年よりフリーで活動中。
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