どうも、ズワイガニです。
ジャズって、音楽としてはめちゃくちゃかっこいいけれど、専門用語が多くて「なんだか難しそう……」って思っていませんか?
たしかに、ジャズのライヴハウスに行ったり、ジャズ好きの友達と話したりすると、謎の横文字が飛び交うことがありますよね。
でも、意味がわかると演奏の聴きどころも見えてきます。「ギグ」「チョップス」など、ミュージシャンが使う言葉には、彼らの仕事や練習の様子が表れているものもあるんです。
今回は、基本の言葉からちょっとツウな言葉まで、クイズ感覚で10個ご紹介します!
ジャズ用語 基本編
まずは、ジャズ初心者でも耳にする機会のある言葉からスタートです!
Q1. 「ジャムる」ってどういう意味?
答えその場で一緒に即興演奏すること!
解説「ジャム・セッション」という言葉から来ています。ジャズ・ミュージシャンたちが集まって、楽譜なしで即興演奏(インプロヴィゼーション)を楽しむことを指します。
1930年代から40年代にかけて、ニューヨークの「ミントンズ・プレイハウス」などのクラブで、ミュージシャンたちが営業終了後に夜な夜な集まり、腕試しのようにセッションを繰り広げていたのが始まりと言われています。
語源については諸説ありますが、「美味しいジャムのように色々な音が混ざり合うから」とか、「狭い場所に人がギュッと詰め込まれる(jam)から」なんて言われています。
Q2. 「バップ」って何のこと?
答え1940年代に広まったジャズのスタイル「ビバップ」のこと!
解説モダン・ジャズの原点とも言えるスタイルで、天才チャーリー・パーカー(アルト・サックス)やディジー・ガレスピー(トランペット)らが確立しました。それまでの踊るためのスウィング・ジャズから一転、超絶技巧とアドリブ主体でスリリングな演奏を聴かせる「芸術としてのジャズ」へと進化しました。
この「バップ(ビバップ)」という名前、語源がとっても面白いんです。当時、彼らが演奏する新しい曲にはまだタイトルがついていないことが多く、ディジー・ガレスピーがメンバーにメロディを伝えるときに「ディ・ダッパ・ドゥ・ン・デ・バップ!」とスキャット(意味のない言葉で歌うこと)で口ずさんでいたのが、そのままジャンル名として定着してしまったと言われています。言葉の響きがそのまま歴史的な音楽ジャンルになるなんて、最高にクールですよね!
Q3. 「ギグ」って何?
答えライヴや演奏の仕事のこと!
解説ジャズやロックの世界で、単発のライヴや演奏の仕事を「ギグ (Gig)」と呼びます。ジャズ・ミュージシャンたちの間で使われ始めたスラングで、今ではすっかり音楽業界の標準用語として定着しています。楽器を入れるケースを「ギグ・バッグ」と呼んだりもしますよね。
最近では「ギグ・エコノミー(単発の仕事で成り立つ経済圏)」という言葉で、ビジネス用語としても使われるようになっています。
ちょっとツウな用語
ここからは、ミュージシャンの練習風景やライヴの様子が浮かんでくる言葉をご紹介します!
Q4. 「ウッドシェッド (Woodshed)」ってどういう意味?
答え人目を離れて、じっくり練習すること!
解説直訳すると「薪小屋」です。昔のアメリカでは、薪小屋は家の外にあって、一人でこもるのにちょうどいい場所でした。そこから「薪小屋にこもって誰にも見られずに猛練習する」という意味のジャズ・スラングになりました。「shedding(シェディング)」と略すこともあります。
ジャズの歴史の中で「猛練習」といえば、ソニー・ロリンズ(テナー・サックス)のエピソードが有名です。彼は人気絶頂だった1959年に突然引退宣言をし、ニューヨークのウィリアムズバーグ橋で毎日吹きまくるという猛練習を行いました。まさに究極の「ウッズへッド」ですね!
Q5. 「チョップス (Chops)」って何のこと?
答え楽器を演奏する技術や腕前のこと!
解説元々はトランペットなどの管楽器を吹くときの、口周りの筋肉や顎のことを指す言葉でした。そこから転じて、どんな楽器であっても演奏技術やスキルの高さを「チョップスがある」と表現するようになりました。現在ではドラムスやピアノなど、あらゆる楽器のテクニックに対して使われます。
Q6. 「シットイン (Sit-in)」ってどういう意味?
答えほかのミュージシャンの演奏に、一時的に参加すること!
解説あらかじめ決まっていたメンバーではなく、客席に遊びに来ていたミュージシャンが「ちょっと吹かせてよ!」とステージに上がって一緒に演奏することを指します。ジャズのライヴではよくある光景で、予期せぬ名演が生まれることも!憧れの先輩のステージに若手がシットインして、その実力を認められてバンドに引き抜かれる・・・なんていう熱いドラマも、ジャズの歴史にはたくさんあります。
Q7. 「キャット (Cat)」って誰のこと?
答え仲間のミュージシャンや、粋な人を指す呼び名!
解説ジャズの世界では、ミュージシャン仲間のことを「キャット(猫)」と呼ぶことがあります。1920年代頃から使われている古いスラングです。
なぜ猫なのか?それは、ジャズ・ミュージシャンが夜行性で、気まぐれで、クールで、独自のスタイルを持っているから・・・なんて言われています。たしかに、タバコの煙が漂う深夜のクラブで演奏する彼らの姿は、路地裏の猫のようにミステリアスですよね。

演奏に関わる用語
最後は、演奏のどこに耳を向ければよいかがわかる言葉です。
Q8. 「コンプ (Comping)」って何?
答えソリストを支える、即興的な伴奏のこと!
解説ピアノやギターが、ソロを弾いている人のバックでコードを弾いて伴奏することを「コンピング」と呼びます。語源は英語の「accompany(伴奏する)」や「complement(補う)」から来ています。ただ決められた和音を弾くだけでなく、ソリストのフレーズに反応して絶妙なタイミングで合いの手を入れたり、リズムで煽ったりして、演奏全体を盛り上げる非常に重要な役割です。

Q9. 「ヴァンプ (Vamp)」ってどういう意味?
答え短いコード進行を繰り返すこと!
解説曲のイントロやエンディング、あるいはソロのバックで、同じコード進行やフレーズをぐるぐると繰り返すことを指します。ソリストが準備を整えるまでや、次の展開に移るまでの「繋ぎ」として使われることが多いです。
Q10. 「グルーヴ (Groove)」って何?
答え演奏から生まれる、心地よいリズムのノリ!
解説今では色々なジャンルの音楽で使われる言葉ですが、元々はアナログレコードの「溝(groove)」のことでした。レコードの溝に針がぴったりとハマって、最高に心地よい音が出ている状態から転じて、バンドの演奏がピタッと噛み合って素晴らしいノリが生まれることを「グルーヴしている」と表現するようになりました。

名盤でジャズ用語を感じてみよう!
言葉の意味がわかったところで、今度は実際の音を聴いてみましょう。おすすめの2枚はこちらです!
Bird & Diz / チャーリー・パーカー&ディジー・ガレスピー (1952)
聴きどころ:バップ/チョップス/コンプパーカーとガレスピーの共演を収めた一枚。目まぐるしく音を交わす二人の「チョップス」と、セロニアス・モンクのピアノによる「コンプ」に注目してみてください。「バップ」のスリルを味わえます!
Saxophone Colossus / ソニー・ロリンズ (1956)
聴きどころ:アドリブ/グルーヴロリンズの力強く、歌うようなサックスが楽しめる代表作。たとえば『St. Thomas』では、サックスのフレーズと、ピアノ、ベース、ドラムスが作るノリを一緒に聴いてみてください。音が重なって生まれる「グルーヴ」を感じやすい一曲です。
おわりに
ジャズ用語クイズ、いかがでしたか?
「ウッズへッド」や「チョップス」など、語源を知ると当時のミュージシャンたちの情景が浮かんできて面白いですよね!
ぜひ明日からの日常会話で、無理のない範囲で(笑)ジャズ用語をジャムらせてみてくださいね!

