【ブルージャイアント第7話〜第8話】ジャズを知らない人のための用語解説

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どうも、ズワイガニです。

BLUE GIANT(ブルージャイアント)というジャズ漫画をご存知でしょうか?

以下のような話です!!!

主人公はバスケ部に所属する宮本 大。
中学の時、友人に連れられて見に行ったジャズの生演奏に心打たれた。
その後、たった独りでただがむしゃらにテナーサックスの練習をはじめる。

(中略)

「絶対にオレは世界一のジャズプレイヤーに、なる」。
雨の日も猛暑の日も毎日毎日サックスを吹く。
初めてのステージで客に怒鳴られても。
それでも大はめちゃくちゃに、全力で吹く。

(中略)

激しく変わる。激しく成長する。
ジャズに魅せられた少年が世界一のジャズプレーヤーを志す物語。

出典:BLUE GIANT 公式HP ストーリー(https://bluegiant.jp/first/story/
BLUE GIANT 作者:石塚真一、掲載誌:ビッグコミック(小学館)

この記事では、ジャズを知らない人のために作中に出てくる用語をひたすら解説していきます。

 

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BLUE GIANT【第7話 HOW HIGH THE MOON】

第7話のサブタイトルは、1940年のブロードウェイ・ミュージカル『Two for the Show』のために書かれたラブソングです。ジャズのスタンダード・ナンバーとしても知られています。

“あなたに恋をして、物事の感じ方が変わったわ。あなたが側にいないときは、夜空に月が無いようなもの。ああ、なんて高い月なんでしょう。”

要約すると多分こんな歌詞だと思います。

 

京子さん「ボリュームを下げつつ…静かな…大人の…ジャズをお送りしたいと思います。」

ここはちょっと皮肉っぽい表現を使っていると思います。

大はバンドと観客を置いてけぼりにしたソロを吹き、常連のおじさんに「うるさい」と怒られてしまいました。

後にこのおじさんは出資者で静かなジャズが好きなんだと分かります。

このおじさんは、”ジャズ=静かな音楽”という主観的な怒り方をしたため、京子さんはジャズはそれだけではないことをやんわり伝えたのではないでしょうか?

観客が全員耳を塞いでいたので、大のボリュームが大きすぎたのは事実でしょうけど(笑)

 

帰り際の公園で月を見上げる大

ここでタイトルを回収していますね。

ああ、なんて高い月なのでしょう。。。

 

BLUE GIANT【第8話 SLOW HOT WIND】

第8話のサブタイトルは、『ムーン・リバー』など映画界で数々の名曲を作った作曲家、ヘンリー・マンシーニの楽曲。別名『Lujon』と呼ばれることもあります。

“彼女の視線は、ゆるやかに流れる熱風のようで僕を圧倒する。このところ、熱すぎてけんかもできない。木陰に置かれた冷たい酒のように彼女は私を待っている。瞳にゆっくりと炎を燃やして彼女は座って私を待っている。”

要約すると、多分こんな歌詞だと思います。

第8話では、真夏の暑さと、初ライブで怒ってきたおじさんに対して、そして、犬のバーナム。

どれに掛けても歌詞に合うような気がします。これらを掛けているサブタイトルなのではないでしょうか?

 

OMAKE of Blue その3

Tenor Madness(テナー・マッドネス)

「ジャズを聴いていると、遠くに行ける気がすることないですか?」って言いながら、作者が手に持っているアルバムです。

ソニー・ロリンズの56年録音のリーダー作です。ブルースの形式を取り入れ、各メンバーのソロを前面に押し出したアルバムです。

当時のマイルス・デイヴィス・クインテットに在籍していたジョン・コルトレーン含むメンバーが参加しています。ソニー・ロリンズとジョン・コルトレーンは、共にテナー・サックスですので、共演の機会が少なく、貴重なセッションです。

 

いきなりマイルス・デイヴィスが出てくる

モダン・ジャズはやはりマイルスから始まるということで、まずは何もないところからマイルスを紹介しているんでしょうね。

 

マンハッタン

マンハッタンにやってきました。

描かれているのは、ヴィブラフォンのミルト・ジャクソンです。

MJQとは、モダン・ジャズ・カルテットの略称です。ミルト・ジャクソンはMJQのリーダー的存在です。

クラシックの室内楽的な演奏が特徴で、どこか都会的な雰囲気がありますね。

 

ストックホルム

ストックホルムにやってきました。

ここではエリック・ドルフィーが紹介されています。

エリック・ドルフィーは、マルチ・リード・プレイヤーです。

アルト・サックス、バス・クラリネット、フルート、クラリネット、フルートを吹きこなしました。

彼はフリー・ジャズの代表的なプレイヤーです。感覚的な叫びのような演奏が特徴だと思います。

61年北欧ツアー中にスウェーデンのストックホルムで、現地ミュージシャン達と録音した名盤があります。

 

ジャングル的な・・・?

ジャングル的なところにやってきました。

ここではディジー・ガレスピーが紹介されています。

ディジー・ガレスピーは、描かれている通り、曲がったトランペットを吹いていました。

彼は、チャーリー・パーカーらとビ・バップを作り上げた一人です。

エンターテイナー的な面が強いトランペット奏者ですが、作曲にも優れ、『チュニジアの夜』などスタンダードを残しています。

彼は、ラテンのリズムをビ・バップに取り入れました。

それがジャングル的なところを意味しているんでしょうね。

 

アフリカ

ジョン・コルトレーンが持っている楽器はソプラノ・サックスです。

テナー・サックスとソプラノ・サックスは音階が同じなため、持ち替えしやすい面があります。

ジョン・コルトレーンは、61年にインパルス!レコードから『アフリカ/ブラス』などのアフリカを題材としたアルバムをリリースしています。

 

おわりに

この企画4回目にしてようやく1巻が終わりました!(笑)

もし分からないところがあればご連絡いただけると追記します!

それでは、2巻以降もよろしくお願いします!

 

【ブルージャイアント】ジャズを知らない人のための用語解説シリーズはこちら↓

 

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