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小川隆夫著『ジャズ・ジャイアンツ・インタヴューズ』のレビュー。圧倒的リアリティが最高な一冊!

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どうも、ズワイガニです。

ジャズを聴き始めたばかりのときって、「誰から聴けばいいの?」「歴史が長すぎて、なんだか難しそう・・・」と悩んでしまうこと、ありませんか?

名盤と呼ばれるCDやストリーミング音源を聴きまくるのももちろん最高ですが、ジャズをもっと深く、もっと楽しく味わうための特効薬があるんです。 それはズバリ、ジャズの本を読むこと!

今回は、ジャズ初心者にこそ全力でおすすめしたい、とんでもなく面白い一冊をご紹介します。それが、2018年に出版された小川隆夫さんの著書『ジャズ・ジャイアンツ・インタヴューズ』です。

「歴史の本とかインタヴュー集って、活字ばかりで退屈そう・・・」なんて思ったら大間違い!まるでミュージシャンたちと一緒にお酒を飲んで、昔話を聞いているようなワクワク感が味わえる、最高のドキュメンタリー本なんです。

それでは、さっそくこの本の魅力と、絶対に読むべき理由をたっぷりお伝えしていきますね!

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著者・小川隆夫さんってどんな人?

まず、この本の著者である小川隆夫さんについて少しご紹介させてください。

小川さんは日本を代表するジャズ・ジャーナリストであり、数え切れないほどのライナーノーツ(CDの解説文)を執筆されているスゴい方なんですが・・・なんと、「整形外科医」という異色の経歴を持つ方でもあるんです!

1980年代前半、小川さんはニューヨーク大学の大学院へ留学します。 そして、その留学期間中に、数多くのジャズ・ミュージシャンたちと夜な夜なクラブで交流し、直接親交を深めていきました。

驚くべきは、あの「ジャズの帝王」マイルス・デイヴィスとの関係です。気難しくて有名なマイルスから、なんと「マイ・ドク(俺の医者)」と呼ばれ、プライベートな直通電話番号を渡されるほどの厚い信頼関係を築いていたんです!

そんな、ミュージシャンたちの懐に深く入り込める小川さんが、過去30数年にわたって行ってきた膨大なインタヴューの中から、厳選された25編が収録されているのが、この『ジャズ・ジャイアンツ・インタヴューズ』

相手がただの記者ではなく、心を開いた友人であり「マイ・ドク」だからこそ引き出せた、彼らの「本音」がギッシリ詰まっているんです。

巨匠たちが語るリアルな歴史

この本の最大の魅力は、なんといっても「ジャズの歴史を作った本人たちの肉声」が記録されていることです。

後世の評論家が想像で書いた教科書的な歴史ではなく、現場で楽器を吹いていた当事者たちの言葉だからこそ、圧倒的なリアリティと熱量があります。

たとえば、テナー・サックスの巨匠、ソニー・ロリンズの章。ジャズを少し聴きかじったことがある方なら、彼の代表作であるこのアルバムを知っているかもしれません。

サキソフォン・コロッサス / ソニー・ロリンズ (1956)

この大名盤をリリースし、人気絶頂だった1950年代の終わりに、ロリンズは突然シーンから姿を消してしまいます。そして、ニューヨークのウィリアムズバーグ橋で、夜な夜なひたすらテナー・サックスの練習に明け暮れるという有名な「雲隠れ」のエピソードがあります。

これについて、一般的なジャズの歴史書では「ライバルであるジョン・コルトレーンの急成長にプレッシャーを感じたから」なんて、まことしやかに語られがちです。

しかし・・・!この本の中で、ロリンズ本人の口から語られる「本当の理由」は、そんな単純なものではありませんでした。

彼自身の音楽的な探求心、精神的な葛藤、そして一人の人間としての生々しい悩み。「えっ、本当はそういうことだったの!?」と、ジャズ史の通説が覆る瞬間に立ち会えるのが、この本のたまらないところなんです。

マイルスが語るパーカー、共演者が語るエヴァンス

さらに面白いのが、自分自身のプレイについてだけでなく、「他のレジェンドについて語る」章が用意されていることです。

たとえば、アルト・サックスの天才でありビバップの創始者の一人、チャーリー・パーカーについての章。ここでは、若き日にパーカーのバンドでトランペットを吹いていたマイルス・デイヴィスが、当時のパーカーの破天荒なエピソードや、彼の音楽の凄まじさについて回想しています。

マイルスのフィルターを通して語られるパーカー像は、ただの「天才」という言葉では片付かない、愛と尊敬と、少しの呆れが入り混じった、とても立体的なものなんです。

そして、ジャズ・ピアノの詩人ビル・エヴァンスの章。彼が参加した歴史的名盤といえば、やはりこれでしょう。

Kind of Blue / マイルス・デイヴィス (1959)

このアルバムでの静謐で美しいプレイはあまりにも有名ですが、本著のビル・エヴァンスの章では、マイルス・デイヴィスが、当時のビル・エヴァンスについて語っています。また、ポール・モチアン、エディ・ゴメス、マーク・ジョンソンといった歴代の共演ベーシストやドラマー、それぞれの視点から「エヴァンスの真実」を語っています。

「彼と一緒に演奏するのはどんな感覚だったのか?」「普段はどんな人だったのか?」多角的な証言から浮かび上がるエヴァンスの素顔を知ると、彼の美しいピアノの音色が、また違った響きを持って聴こえてくるはずです。

初心者こそ読むべき理由!漫画好きにもおすすめ

「でも、巨匠たちの本音とか言われても、まだジャズの知識がないし・・・」そう思う方もいるかもしれません。

でも、安心してください!この『ジャズ・ジャイアンツ・インタヴューズ』は、初心者の方にこそ激推ししたい理由があるんです。

まず、大ヒットジャズ漫画『BLUE GIANT』の作者である石塚真一氏も、この本を大絶賛して推薦コメントを寄せています!

漫画の中で主人公の宮本大がテナー・サックスに命を懸けて情熱を燃やしているように、この本に登場する本物のジャズメンたちも、信じられないほどの情熱と葛藤を抱えて音楽に向き合っていました。漫画を読んで「ジャズってかっこいい!」と思った方なら、絶対に胸が熱くなるエピソードばかりです。

そして、全編がインタヴュー形式(会話調)で構成されているため、小川隆夫さんとミュージシャンがカフェや楽屋で談笑しているのを、すぐ隣で盗み聞きしているような感覚でスラスラ読めちゃうんです。

難しい音楽理論の知識なんて一切不要!「へえ、この人ってこんな性格だったんだ!」「こんな苦労をしてあの名盤が生まれたのか!」と、極上の人間ドラマとして楽しむことができます。

圧倒的な「リアル」が詰まった一冊

トランペットの神様ディジー・ガレスピーが語る「ビバップ誕生の秘話」も必読です。モダン・ジャズの原点とも言えるビバップが、夜な夜なクラブで行われていたジャム・セッションからどうやって生まれていったのか。当時の熱気や、ミュージシャン同士のバチバチのライバル関係が、まるで昨日のことのように生き生きと語られています。

他にも、甘いマスクと歌声で人気を博しながらドラッグとの壮絶な闘いを強いられたチェット・ベイカーの痛切な告白や、フリー・ジャズの先駆者であるアルト・サックス奏者オーネット・コールマンの独自の主張。そしてドン・チェリーキース・ジャレットなど、総勢25編もの貴重なインタヴューが収録されています。

彼らの言葉からは、ライヴハウスに漂うタバコの煙の匂いや、ステージに上がる直前の張り詰めた緊張感、そして何よりも「ジャズ」という音楽に人生を捧げた男たちの熱い息遣いがリアルに伝わってきます。

この本を読む前と後では、確実にジャズの聴き方が変わります。あなたが聴いているその音源が、「ただの古い音楽」から「血の通った人間が、命を削って生み出した魂の叫び」へと進化して、耳に届くようになるはずです。

おわりに

いかがでしたでしょうか?今回は、小川隆夫さんの著書『ジャズ・ジャイアンツ・インタヴューズ』の魅力をご紹介しました。

分厚い本ですが、最初から順番に読む必要はありません。自分が好きなミュージシャン、あるいは「名前だけは知ってるな」というミュージシャンの章から、パラパラと拾い読みするだけでも十分に楽しめます。

そして、本を読みながら、彼らのレコードやCD、ストリーミング音源を一緒に聴いてみてください。「あ、このフレーズの裏には、あんなエピソードがあったんだな」「このライヴ・ヴァージョンの熱気は、こういう背景があったからか!」そんな風に思いながら聴くジャズは、最高に贅沢で、最高にエキサイティングですよ!

ぜひ興味を持っていただけたら、あなたのジャズ・ライフを豊かにするお供として読んでみてくださいね!

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この記事を書いた人
ズワイガニ

このブログを立ち上げた時には、完全なるジャズ素人。
初心者がジャズ記事を書きなぐり成長していくサマを冷ややかな目で見つつ楽しんでいただければ幸いです。

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