どうも、ズワイガニです。
おしゃれなカフェや「ヴィレッジ・ヴァンガード」などの雑貨屋さんで買い物をしているとき、ふと店内のBGMに耳を傾けると「あれ、この曲ってジブリの曲じゃない・・・?」と思った経験、ありませんか?
しかも、ただのオルゴールやピアノのカヴァーじゃなくて、おしゃれなジャズ・アレンジになっているやつです。
「うわー、このアレンジかっこいいな。誰が演奏してるんだろう・・・?」
そう思ったあなたが耳にしていたのは、もしかしたら「ALL THAT JAZZ」というユニットの音楽かもしれません!
ジャズって「難しそう」「敷居が高い」と思われがちですが、誰もが知っているジブリの名曲がジャズになることで、一気に親しみやすくなるんですよね。
今回は、そんなジブリのカヴァーで一世を風靡した「ALL THAT JAZZ」って一体何者なのか、彼らの魅力やおすすめのアルバムまで、たっぷりと解説していきます!
累計20万枚超え!「ALL THAT JAZZ」の正体とは?
「ALL THAT JAZZ」は、ピアニストで作・編曲家である野上朝生を中心としたジャズ・プロジェクトです。
彼らが一躍有名になったのは、2009年にリリースしたアルバム『ジブリ・ジャズ』が大ヒットしたことがきっかけでした。
当時、CDショップのジャズ・コーナーだけでなく、「ヴィレッジ・ヴァンガード」などの雑貨店でヘビーローテーションされ、「このおしゃれな音楽は何!?」と話題沸騰。ジャズのアルバムとしては異例中の異例とも言える爆発的な売上を記録し、シリーズ累計で20万枚に迫る大ヒットとなりました。
彼らの音楽がなぜこれほどまでに多くの人に受け入れられたのでしょうか・・・?
それは「原曲のメロディを壊さない」という絶妙なバランス感覚にあります。ジャズの醍醐味といえばアドリブ(即興演奏)ですが、あまりに原曲からかけ離れてしまうと、初心者にとっては「何の曲を弾いているのか分からない」という状態になりがちです。
しかし「ALL THAT JAZZ」のアレンジは、ジブリの美しいメロディ・ラインをしっかりと残しつつ、裏で鳴っているリズムやコード進行をスウィング感あふれるジャズ・フィーリングに変換しているんです。
だからこそ、「あ、トトロだ!」「魔女の宅急便の曲だ!」とすぐに分かりつつ、「でもいつも聴いてるのと違って、大人の雰囲気でかっこいい!」という新鮮な驚きを与えてくれるんですね。
透明感あふれるヴォーカルと華やかな楽器隊のアンサンブル
「ALL THAT JAZZ」の魅力は、インストゥルメンタル(楽器のみの演奏)だけでなく、ヴォーカル曲の素晴らしさにもあります。
彼らの代表作である『ジブリ・ジャズ』シリーズでは、「COSMiC HOME」というユニットで活動していた桑原由里子がフィーチャリング・ヴォーカルとして参加しています。
彼女の透明感がありつつも、どこかアンニュイで温かみのある歌声が、ジャズの大人っぽいサウンドに信じられないくらいマッチしているんです。
『天空の城ラピュタ』の「君をのせて」や『紅の豚』の「時には昔の話を」など、原曲のノスタルジックな雰囲気を残しつつ、ジャズ・ヴォーカルとしての新たな魅力を引き出しています。
また、楽器隊の編成も非常に魅力的です。 基本となるのは、ピアノ、ベース、ドラムスという王道のピアノ・トリオ編成。野上朝生が奏でる軽快で端正なピアノを中心に、心地よいグルーヴを生み出すリズム隊がボトムを支えます。
そこに、楽曲によってはアルト・サックスやテナー・サックスといった管楽器が加わり、より華やかで熱いジャズのサウンドを展開していくのです。
ジャズ特有の「スウィングするリズム」や「ウォーキング・ベース(ベースが階段を上り下りするように一定のリズムで動くこと)」を、知っている曲で体感できるのは、ジャズ初心者にとって最高の耳のトレーニングになりますよ!
初心者必聴!おすすめのアルバム紹介
ここからは、「ALL THAT JAZZ」の作品の中でも、特にジャズ初心者の方に聴いていただきたいおすすめのアルバムをピックアップしてご紹介します!
ジブリ・ジャズ / ALL THAT JAZZ (2009)
まずは何と言っても、彼らの名を世に知らしめた記念すべき第1作目です。
『魔女の宅急便』の「海の見える街」や『となりのトトロ』の「風の通り道」など、誰もが口ずさめる名曲が全12曲収録されています。
桑原由里子のヴォーカル曲とインストゥルメンタルの曲がバランス良く配置されており、アルバムを通して聴いても全く飽きがきません。
「ジャズってこんなにポップでおしゃれなんだ!」という発見に満ちた、まさに一家に一枚置いておきたい名盤です。休日の朝にコーヒーを淹れながら聴くのに、これ以上ぴったりなアルバムはありません!
ジブリ・ジャズ2 / ALL THAT JAZZ (2010)
前作のメガヒットを受けて、翌2010年にリリースされた待望の続編です。
こちらでも前作同様に「COSMiC HOME」の桑原由里子をヴォーカルに迎え、『千と千尋の神隠し』の「いつも何度でも」や『ハウルの動く城』の「世界の約束」など、さらに幅広いジブリ作品から名曲がピックアップされています(CD版は全14曲収録)。
原曲の美しさをそのままに、時に軽やかに、時にしっとりと聴かせるアレンジの妙は健在。前作のポップでおしゃれな雰囲気を気に入ったなら、間違いなくこちらもハマるはずです!
ジブリジャズ・ライブ / ALL THAT JAZZ (2011)
スタジオ録音だけでなく、彼らの生のパフォーマンスの熱量を味わいたいなら、2011年にリリースされたライヴ・アルバムがおすすめです。
ジャズの本当の面白さは、なんといってもライヴでのその場限りのやり取りにあります。メンバー同士がアイコンタクトを取りながら、ピアノのソロからドラムスのソロへとスリリングに展開していく様子は、ライヴ音源ならではの醍醐味です。
観客の拍手や歓声も収録されているので、まるで自分もおしゃれなジャズ・クラブの客席に座って、お酒を飲みながら生演奏を聴いているような贅沢な気分に浸れますよ!
ジブリだけじゃない!幅広いカヴァー・ワークス
「ALL THAT JAZZ」の代名詞といえばジブリのカヴァーですが、実は彼らの活躍はそれだけにとどまりません。
例えば、アニメ・ソングを本格的なジャズにアレンジした『アニメザットジャズ』シリーズも大人気です。元々ジャズやファンクの要素が強いアニソンはもちろん、意外な曲まで見事なジャズ・アレンジに昇華させています。
さらに、J-POPの名曲をカヴァーした『HELLO』『DEAR』『GOOD DAY』といったミニ・アルバムのシリーズもリリースしており、こちらも「COSMiC HOME」の桑原由里子がフィーチャリング・ヴォーカルとして参加しています。
ジブリで彼らのサウンドの虜になった方は、ぜひアニメ・ソングやJ-POPのカヴァー作品にも手を伸ばしてみてください!
春JAZZ・秋JAZZ / ALL THAT JAZZ (2013)
「どれから聴けばいいか迷ってしまう!」という方にぜひおすすめしたいのが、2013年にリリースされたベスト盤とも言える特大ボリュームのアルバム『春JAZZ』と『秋JAZZ』です。
それぞれなんと30曲も収録されており、ジブリの定番曲はもちろん、アニメ・ソングやJ-POPのカヴァーまで、彼らの幅広いサウンドがこれでもかと詰め込まれています。
『春JAZZ』は明るくウキウキするような選曲で休日のランチタイムに、『秋JAZZ』はしっとり落ち着いた名曲揃いで夜の読書やリラックスタイムにと、季節や気分に合わせて使い分けられるのも嬉しいポイント。「ALL THAT JAZZ」の魅力を一気に総ざらいできる、とっても贅沢なアルバムです!
おわりに
いかがでしたでしょうか?今回は、ジブリのカヴァーで有名な「ALL THAT JAZZ」についてご紹介しました。
ジャズというと、どうしても「マイルス・デイヴィス」や「ジョン・コルトレーン」といった歴史的な巨匠から入らなきゃいけないのかな・・・と身構えてしまう方も多いと思います。
でも、音楽の入り口はどこからでも自由です! 自分が大好きなジブリのメロディを通して、「あ、サックスの音ってかっこいいな」「ベースがブンブン鳴ってるのが心地いいな」と感じることができれば、それはもう立派なジャズ体験の第一歩なんですよね。
「ALL THAT JAZZ」は、そんなジャズの楽しさを最高にフレンドリーな形で教えてくれる素晴らしいユニットです。
まだちゃんと聴いたことがないという方は、ぜひ聴いてみてくださいね!

