広告:この記事はプロモーションを含みます

ライナーノーツとは?成り立ちの歴史と伝説のエピソードを紹介【4コマ漫画付き記事】

JAZZあれこれ

どうも、ズワイガニです。

ジャズのCDやレコードを買うと、必ずと言っていいほど付いてくる解説書。皆さんは読んでいますか?

最近はスマートフォンで音楽をストリーミング再生することが当たり前になり、音楽を聴くことは手軽になりましたが、音楽を読む機会はめっきり減ってしまいました。

しかし、ジャズという音楽において、パッケージに付属している「ライナーノーツ」は、ただの曲目紹介やオマケではありません。そこには、アーティストの隠された想い、レコーディングの裏話、そして当時の熱気が生々しく刻み込まれています。

今回は、ジャズをより深く、より楽しく味わうための必須アイテム「ライナーノーツ」の魅力についてご紹介します!

〜記事に登場する人物〜
ズワイガニ
にわかジャズファン。この記事のライターで助手。蟹のお面をしている。こわっ


しったかJAZZ博士
しったかジャズファン。このブログの解説役である博士。知ったかぶり。信じるか信じないかはあなた次第。

スポンサーリンク

【4コマ漫画】ライナーノーツ

↓ LINEスタンプはこちら ↓
ジャズアルバムっぽい日常で使えるスタンプ - LINE スタンプ | LINE STORE
ジャズアルバムっぽい感じのスタンプを作りました!もしかするとあの名盤に似てるかも!?なアルバムっぽい日常系スタンプです!

ライナーノーツってそもそも何?

さあ、今日は「ライナーノーツ」について語ろうではないか。

おっ!ライナーノーツですね!CDを買うとケースの中に入っている、あの小冊子のことですよね!アーティストのプロフィールとか、曲の解説が書いてあって、僕もたまにパラパラめくってますよ!でも、なんで「ライナーノーツ」って呼ぶんですか?直訳すると「線のメモ」・・・?

なかなか鋭い疑問じゃな。実は「ライナーノーツ(Liner Notes)」という言葉は、レコード時代に生まれたものなんじゃよ。昔のLPレコードは、ボール紙でできた硬いジャケットの中に、レコード盤を保護するための薄い紙の袋が入っておったじゃろ?

あー!ありますね!ペラペラの紙の袋!

そうじゃ。あの内袋のことを「ライナー(Liner)」と呼んでおったんじゃ。もともとはただの保護袋じゃったが、そこに曲目や解説文(Notes)を印刷するようになったのが始まりなんじゃよ。だから「ライナーノーツ」というわけじゃな。

なるほど!「内袋に書かれたメモ」ってことだったんですね!スッキリしました!

ジャズにおいては、このライナーノーツが非常に重要な役割を果たしてきたんじゃ。ジャズは言葉を持たないインストゥルメンタル(楽器演奏)が中心じゃから、「この曲はどういう意図で演奏されたのか」「この時のレコーディング・メンバーはどういう心理状態だったのか」といった背景を知ることで、音楽の聴こえ方がガラリと変わるんじゃよ。

確かに!ただのカッコいいサックスの音色も、「実はこの時、恋人と別れて大号泣した直後の演奏なんです」とか書かれていたら、なんだか泣けてきちゃいそうですね!

極端な例じゃが、まさにそういうことじゃ。ジャズのライナーノーツは、音楽評論家やプロデューサー、時にはミュージシャン本人が熱い想いを込めて書き下ろした「もう一つの作品」と言っても過言ではないんじゃ。

名ライナーノーツから生まれた名言

たとえば、ジャズの歴史を変えたような名言が、ライナーノーツから生まれることもあるんじゃよ。

えっ、ライナーノーツから名言ですか!?どんな言葉なんでしょう・・・?

ジョン・コルトレーンという偉大なテナー・サックス奏者がおるじゃろ?彼の『Soultrane』というアルバムのライナーノーツじゃ。

コルトレーンですね!ジャズ界のレジェンド中のレジェンドじゃないですか!

うむ。コルトレーンは、ものすごいスピードで大量の音符を吹き鳴らす、非常に独特で情熱的な演奏スタイルを持っておったんじゃ。このアルバムのライナーノーツを書いたジャズ評論家のアイラ・ギトラーは、その圧倒的な演奏を「シーツ・オブ・サウンド(Sheets of sound)」と表現したんじゃよ。

シーツ・オブ・サウンド!直訳すると「音の敷物」・・・いや、「音のシーツ」ですか!?めちゃくちゃカッコいいネーミングですね!

そうじゃろ。隙間なく敷き詰められたシーツのように、とめどなく音が押し寄せてくる様を見事に言い表した言葉じゃ。この「シーツ・オブ・サウンド」という言葉は瞬く間にジャズ・ファンの間で広まり、コルトレーンの代名詞になったんじゃ。

評論家のペン先から、アーティストのキャッチコピーが生まれちゃったんですね!ライナーノーツが音楽の魅力を何倍にも引き上げた素晴らしい例ですね!

プレイヤー自身が筆をとる伝説のライナーノーツ

ライナーノーツって、基本的にはアイラ・ギトラーさんのような音楽評論家の方が書くことが多いんですか?

基本はそうじゃな。しかし、稀にミュージシャン本人が筆をとることもあるんじゃ。これがまた、とんでもなく味わい深いんじゃよ。これが4コマの中でも紹介したマイルス・デイヴィスの歴史的名盤『Kind of Blue』のライナーノーツじゃ。

レコーディングに参加したビル・エヴァンスが書いたんですよね!改めてどんな内容か教えてください!

エヴァンスは「Improvisation in Jazz(ジャズにおける即興)」というタイトルで文章を寄せたんじゃが、そこでジャズの即興演奏を、なんと日本の「水墨画」に例えたんじゃ。

日本の水墨画って・・・アメリカのジャズと日本の伝統芸術がどう結びつくんですか!?

水墨画というのは、薄い和紙に黒い墨と筆だけで一気に描き上げるじゃろ?途中で消しゴムで消したり、描き直したりすることはできない。少しでも不自然な筆運びをすれば、線が死んでしまったり、紙が破れたりしてしまう。

確かに、一発勝負の緊張感がありますね!

エヴァンスは、その「修正がきかない一瞬の自発性」「直感に従う精神の集中」こそが、ジャズのグループ・インプロヴィゼーション(即興演奏)と全く同じだと語ったんじゃよ。用意された楽譜をなぞるのではなく、その瞬間のひらめきをキャンバス(時間)に直接描き込んでいく・・・それがジャズの美しさだと説いたわけじゃ。

めちゃくちゃオシャレで知的な例えですね・・・!エヴァンスの研ぎ澄まされた感性が文章からもビシビシ伝わってきます!そんな解説を読んでから『Kind of Blue』を聴いたら、トランペットやピアノの音が、まるで和紙にスッと引かれた墨の線のように聴こえてきそうです!

まさにその感覚をリスナーに与えたのが、このライナーノーツの偉大なところじゃな。音楽と文章が完璧に共鳴しておるんじゃ。

祈りとしてのライナーノーツ

さらに究極のライナーノーツとも言えるのが、再び登場するジョン・コルトレーンの『A Love Supreme』じゃな。

出ましたね!邦題は『至上の愛』ですよね!なんだかとても神聖なオーラを放っているアルバムです!

うむ。コルトレーンは若い頃に薬物やアルコールの問題で苦しんだんじゃが、神の恵みによってそこから立ち直り、深い精神世界へと傾倒していったんじゃ。このアルバムは、そんな彼が神への感謝を捧げた、祈りのような作品なんじゃよ。

なるほど、だから『至上の愛』なんですね。

このアルバムのライナーノーツには、コルトレーン自身による神への感謝の言葉と、彼自身が書き下ろした「A Love Supreme」というタイトルの長編の詩が掲載されておるんじゃ。

ライナーノーツに詩が載っているんですか!本当に祈りの書みたいですね。

それだけではないぞ。ここからがジャズ史に残る伝説の仕掛けなんじゃが・・・アルバムの最終曲である第4部「Psalm(賛美歌)」という曲で、コルトレーンはテナー・サックスを吹きながら、なんとそのライナーノーツの詩のシラブル(音節)にピタリと合わせて演奏しておるんじゃ。

えええっ!?ちょっと待ってください。それってつまり、言葉を声に出して歌う代わりに、サックスの音で詩を「朗読」しているってことですか!?

まさにその通りじゃ!コルトレーンは詩の言葉一つひとつを、サックスの音符に置き換えて吹いておるんじゃよ。だから、リスナーはライナーノーツの詩を目で追いながら曲を聴くと、コルトレーンがサックスで「Thank you God(神よ、感謝します)」と何を語りかけているのかが、ハッキリと分かるようになっとるんじゃ。

うわーーー、鳥肌が立ちました!!カニ肌です!!それって、ライナーノーツを持っていないと、その仕掛けに一生気づけないじゃないですか!

そうなんじゃよ!(今カニ肌って言った?)ライナーノーツを読むことで、初めて音楽の真の姿が浮かび上がる。これはもはや、音楽とライナーノーツが完全に一体化した芸術作品と言えるじゃろうな。

おわりに

いやー、ライナーノーツって、ただの文字情報じゃなくて、作品を完成させるための重要なピースだったんですね!完全にナメてました!

そうじゃろう。今の時代、ストリーミング・サービスで音楽をポンポンとスキップして聴くのも便利で良いが、時にはこうして背景にある物語を知ることで、音楽はもっともっと深く心に響くようになるんじゃ。

これからは、サブスクで聴いて気になったアルバムは、ちゃんとCDやレコードで買って、ライナーノーツを隅から隅までじっくり読んでみます!そして、「このコルトレーンのシーツ・オブ・サウンドがさ〜」ってドヤ顔で語りますね!

お、良いのう!しったかぶりはワシの専売特許じゃが、まあ許してやろう。活字と共に味わうジャズも、また格別じゃぞ。

皆さんもぜひ、お気に入りの名盤のライナーノーツを開いて、ジャズの深い世界にどっぷりと浸ってみてくださいね!

4コマ作者

502
商業誌での受賞経験あり。
約1年間Web連載の漫画原作(ネーム担当)経験あり。
2019年よりフリーで活動中。
Xはこちら

タイトルとURLをコピーしました