どうも、ズワイガニです。
サックスなどの楽器を練習していると、「フラジオ」という言葉を耳にすることがあると思います。
フラジオ奏法はサックス初心者にとってのハードルであり、憧れでもありますよね・・・!
今回は、フラジオ奏法がどういうものかを説明します!
フラジオってなに?
フラジオは「倍音奏法」とも呼ばれ、木管楽器などを普通とは違う特殊な運指と息づかいで吹き、倍音を発生させて、その倍音を強調して鳴らす奏法です。
例えば、サックスで基本となる音(基音)を吹いた際、実はその音と一緒にかすかに高い音が鳴っています。これが「倍音」です。このときの倍音だけを強調して、まるで基音のように聴こえさせるのがフラジオの原理になります。
通常、サックスの音域は2オクターブ半ほどですが、フラジオ奏法をマスターすれば通常より高い音を出せるため、3オクターブ、4オクターブと楽器の持っている音域がグッと広がるというわけです。
そのため、フラジオ奏法は普通とは違う特殊な方法で音を出す必要があるんですね。
ちなみに、フラジオは英語で「ハーモニクス(harmonics)」と言います。また、サックスの世界では、この超高音域のことをイタリア語で「非常に高い」を意味する「アルティッシモ(altissimo)」と呼ぶことも多いです。
フラジオと呼ばれる由来は?
そもそも「フラジオ」という名前は、「フラジオレット(flageolet)」という楽器が由来となっています。
フラジオレットは、16世紀ごろに開発されたフルートの一種で、木管楽器の縦笛です。ニッケルなどの金属や木で作られていて、くちばし状の吹き口で、指孔が6個あり、鳥の鳴き声のような可愛らしく柔和な音色が特徴でした。

その後、ヴァイオリンなどの弦楽器で、倍音を利用してこのフラジオレットのような澄んだ柔らかい音を出す奏法が生まれ、それが「フラジオレット奏法」と呼ばれるようになりました。そこから転じて、サックスなどの管楽器の倍音奏法も「フラジオ」と呼ばれるようになったんです。
ちなみに、楽器としてのフラジオレットは、のちに「ティン・ホイッスル」という楽器に取って代わられ、20世紀ごろには製造されなくなってしまいました・・・。現在ではほとんど演奏されることがない、歴史的な楽器となっています。
ジャズの歴史を変えたフラジオ
ジャズの歴史において、フラジオ(アルティッシモ)はサックスの表現力を劇的に進化させました。
かつては特殊な飛び道具のような扱いでしたが、テナー・サックスの巨匠であるジョン・コルトレーンが感情を爆発させるかのように激しい超高音を吹き鳴らし、フラジオの可能性を大きく広げました。
さらに、マイケル・ブレッカーなどのモダン・ジャズのレジェンドたちが、まるで通常の音域と同じようにフラジオ音域を滑らかに吹きこなす超絶技巧を見せつけ、今ではプロのジャズ・ミュージシャンにとって欠かせないテクニックになっています。
ライヴのソロで最高潮に達したときに、突き抜けるようなフラジオが鳴り響くと、めちゃくちゃテンションが上がりますよね!
おわりに
今回はフラジオ奏法について解説しました。
初心者にはなかなか音を当てるのが難しいテクニックですが、出せるようになると表現の幅が圧倒的に広がります。
好きなジャズ・プレイヤーがどのタイミングでフラジオを使っているか、ライヴ音源やアルバムを聴き直してみるのも面白いですよ!ぜひ注目して聴いてみてくださいね!



